花宴(はなのえん)

 二月、源氏は頭中将とともに紫宸殿で舞を踊り、漢詩を作ります。宴の後、朧月のした、源氏はふと入り込んだ弘徽殿で、和歌を読む女性の声を耳にします。その若い姫君、を見つけた源氏は、互いの素性を隠したまま、一晩の契りを交わしてしまいました。その後、この姫が、東宮への入内が決まっている右大臣の娘六の君(朧月夜おぼろづきよ)であることがわかります。

 ひと月後、源氏は右大臣家の宴に招かれます。酒に酔った源氏は偶然、御簾みすの向こうに朧月夜を発見、歌を詠みかけ、さりげなく手を握ります。



登場人物

朧月夜おぼろづきよ・・・右大臣の娘で六の君。姉は桐壺帝のきさきで東宮の母である、弘徽殿女御こきでんのにょうご。おいである東宮(源氏の異母兄)への入内が決まっているが、源氏と関係を持つ。

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