空蝉(うつせみ)

 光源氏は一夜をともにした空蝉うつせみを忘れられません。しかし空蝉は源氏が何度懸想なんどけそうしてもそれを拒絶します。

 思い募った源氏はついに、紀伊守邸を訪ねます。そこで継娘の軒端荻のきばのおぎと囲碁勝負をしている空蝉を目撃、心打たれます。

 その後空蝉は源氏の訪れを察知し、ほんとうの空蝉のように薄衣一枚を脱ぎ捨てて逃げ去ります。源氏は間違って軒端荻の部屋に入ってしまいます。源氏は人違いに気づいていましたが、そのまま関係を持ってしまうのでした。

 源氏は空蝉の残した薄衣にことよせて和歌を贈ります。一方空蝉も、身分の違いから求婚を受け入れることのできない自らの境遇を嘆き、和歌を返すのでした。

 こののち、空蝉は夫に従って京を去ります。




登場人物(新規)

軒端荻・・・伊予介の子、空蝉の継娘。ただし、空蝉と大きく年齢は変わらない。源氏と関係を交わす。

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