見せてもらおうか。シュタイ〇ズ・ゲートの選択とやらを。

🅰️天のまにまに

【南蛮軍壊滅】。という事で条約結ぼうよ~♪



 15XX年

 京の都



 御簾越しでの無言の拝謁であった。

 この国の元首? 教皇? 象徴であると通訳は言っていたが、挨拶を交わそうとするも「拝謁」という恥辱的な言葉にふさわしい外交となった。


 当たり前だ。


 ヨーロッパ最強を謳われるテルシオと無敵艦隊。


 これを遥々地球の裏側まで率いて意気揚々と遠征するも、

 最後にして最大の目的地であるジパングの軍に壊滅的・屈辱的な敗退をしたのだ。



 未開の地を神の恩寵を授けられる地とするために東洋へ派遣された今回の遠征。


 上陸したヨーロッパから率いてきた神に祝福されている筈の正規軍と傭兵達8000。それに加えフィリピンで雇い訓練をした現地軍。

 更には合併成ったポルトガルの現地軍10000。


 これを半数の12000で決戦を挑まれ、包囲殲滅一歩手前で為された降伏勧告。


 同時に発生した海戦において無敵艦隊78隻すべて撃沈された。

 それを聞き降伏せざるを得なかった。

 屈辱で噛み切った唇が裂けたまま、今でも傷が治らない。



 いったいどうやったら、あの歩兵・騎兵・砲兵・工兵の組み合わせに勝てるのだ? 

 あのような戦術にどうやったら対抗できるのか?


 全く手も足も出なかった。




 このヨーロッパ最強と自他ともに認める、パルマ公ファルネーゼが手も足も出ぬとは!

 

 敵の船は横帆と縦帆を見事に組み合わせ機動力に富み、こちらのカノン砲の射程圏外から強力なカルバリン砲を撃ちまくる。


 稀に近づくことが出来ても、舷側には鉄板が張ってある! 

 あれでは要塞からの焼玉攻撃も通用しないかもしれない。


 このまま全滅すれば折角手に入れたフィリピンやマカオも占領されかねない。

 やむなく停戦条約を結び、今後の正式な交渉を行う事となった。




 その相手。

 この国の実質上の元首。


『太閤様』と呼ばれているらしいが、それは尊称であってなんの役職にもついていないという。


 だがこの者が、ジパングをこのような強国に改革した張本人であると聞いた。

 この地を幾千万の人の血で染めて統一を成し遂げたという。



 どのような悪鬼なのか? 

 この地に住まう悪霊か?


 これから私のいる、この部屋に入ってくる男の顔をしっかりと見て、そのことを子細洩らさず本国のフェリペ2世陛下にお伝えせねばなるまい。


 もし本国に帰る機会があればだが……



 衛兵が会談場所のこの部屋に、その主が入室する旨を高らかに宣言する。

 それを逐一、通訳の修道士ウルダネータがスペイン語に翻訳する。



「これから太閤様が御成りになります。スペイン式の礼でよろしいとの事」



 いよいよ対面か。


 これから始まるジパングとの条約交渉。


 東洋の事について全権を持たされている私がやらねばならん。


 緊張で手が汗でぬれているのがわかる。

 手のひらには爪が食い込む。




「太閤殿下が入室なされます」



 その言葉と共に入ってきた小柄な男は手を高らかに上げ、満面のでこう言った。



「へろ~。

 おら。ぼんじゅ~る。

 ぼんそわ~る。

 ぼんじょるの。

 すどら~すとびぃちぇ。

 に~はお。あっさら~む。

 や~さす。

 ぼあたる~じぇ。

 めるはば~。

 しゃろ~む。

 あんにょんはせよ。

 じゃんぼ~」




 そして最後にこう聞こえた。






「ようこそ。未開の地へ。


 だいろくてんまおう、

 政賢まさかたの支配する

 『にっぽん』へ。


 いらっしゃいませ~♪」






 この小男。

 大胡政賢おおごまさかたが、

 これからのスペイン、

 いやヨーロッパに仇名すサタンとなるであろう。








 【作者からのお願い】


 この作品はハードです。

 決して間違えないでください。 

 信じてください。

 どんどんラノベからかけ離れていきます(^▽^;)

 でも多分ハマる人にはニヤリ出来ると思います。このエピソードのような感じですw


 

 この作品は付録です。

 本編はこちらです。


 国内550万PV感謝。北条武田倒し済み。首取り物語:北条・武田・上杉の草刈り場でザマァする。ところでみんな・・・現実を見ようか。こいつらの首取るのは大変なんだヨォ~~~!主人公以外全員ガチです。


 https://kakuyomu.jp/works/16816700428374306619





 作品名の「主人公以外全員ガチです」は、伊達につけているわけではありませぬ。


 それでも宜しかったら、末永~くお願い致します~♪



 ついでにフォローしてくれると作者、泣いて喜びまする^^






 この作品は「我こそは戦国物玄人様」用の『この事件が起きるとこんなことが起きるんじゃね?』的なものを書いています。


 各エピソードが短いのですが結構力を込めて書いています。



 ただ、最初の頃は勿論、そんなに変わりません。

 だけれども大規模な戦闘や外交、技術力の向上があると大変化した未来が出来上がります。


 これを楽しむ趣向になっています。


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