GW特別SS Part2

「ねぇあれ見て!塩が混ざったソフトクリームだって!」


今日俺たちはしまなみ海道に来ていた。

しまなみ海道は広島と愛媛を結ぶ約60kmの橋だ。その付近の街を俺たちは歩いていた。

朝4時に花憐にいきなり起こされたと思ったら


「しまなみ海道に行きたいっ!!」


って言われたもんだから昨日考えてたデートプランはちょっと変わって朝から駅に行って今に至る。


もうちょっと遅く出る予定だったから少し眠い。

でも花憐は元気いっぱいみたいだ。


花憐、恐るべき


「ゆずくん、わたしあれ食べたいな」


そう言って花憐が指さした先にはさっき俺に言っていた、しまなみ海道名物の塩ソフトだ。

美味しそうにソフトクリームも食べる花憐を想像してみる。

絶対かわいい。

これをリアルで見るには買うしかない!


「いいよ。買おっか」


「うんっ!」


買った塩ソフトを花憐に渡す。

花憐は受け取るとペロッとソフトクリームを舐める。


「これほんとにしょっぱいよ!?」


「そりゃあ塩入ってるからな」


「でも美味しい!!」


「それは良かった」


かわいい。

やっぱ買って正解だったな。



                 ◇



あれから海によったり、温泉に入ったりして家に帰った。


「楽しかったね」


「そうだな」


すっかり夜になって夕食を済ませた俺達はベッドの上に寝転がっていた。

明日も明後日も休みだと思うと嬉しい。

その後学校に行ってまた休みっていうのはちょっとめんどくさいけど。


「明日も明後日も休みだね。その次も休みだったら良かったのに」


「雅近は休むって言ってたぞ」


「そうなんだ。ちょっとうらやましいな」


「でもその日は小テストが2つもあるからな。あいつは馬鹿だからやばいかもしれない」


「そうだったね。私は休まないっ!!」そう言って花憐は勢いよく右手を握り、手を上に上げる。

花憐はまだまだ元気いっぱいみたいだ。

その体力俺にも分けてくれよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る