ズボン脱いで逮捕されて終わったかと思ってたら恋が始まっていた件

二条 奏

序 〜施設の入るまでの前日譚〜

第1話 裁判所にて

「被告人は証言台へ。」


女警官の檜原ゆうりに縄で繋がれたまま、証言台に歩く。

互いの体を結んでいた縄が解かれる。残念。そういうプレイも…


「では、判決を言い渡します。

主文、館山カズキ被告を懲役1年の刑に処する。ただし、執行猶予3年とする。」


縄に繋がれたまま法廷をあとにする。しばらく無言で、顔から笑みもこぼれていないと思うが、内心はとてもホッとしていた。


「危ねー! 今回は執行猶予つくか微妙かなと思っとったけど、ついてよかった!」

「本当に、どこまで運がいいのかしら。早くムショにぶち込まれなさい。」

「でも、そうなったら君がめんどう見てくれるでしょ?

い ろ い ろとねっ☆ っていうか、ぶち込むとしたら君の中に…」


ゴンっ

鈍い音が廊下に響く


「っっっったくちっとも反省していないじゃない。いったいいつになったらその変態は治るのかしら。不治の病なの?」

「いってーな。それぐらいいいじゃん。実際にやるわけじゃあるまいし。でも、君がいいなら僕はいつでも準備は…」


すりすりさすさす


「ちょっ//、なにお尻触ってるのよ、このド変態が! わいせつすんなし、しかもお前今執行猶予中でしょうが。本当にムショに行きたいの?

判決やり直してもらって来てこいっ」

「ごめんごめん、そこにスタイル抜群だけど誰にもまだ登られていない山があったからつい。」


いや、本当にあれは山だ。エベレストだ。なんであんないい体してんのにまだ処女なんだろうかねー。本当に。今世紀最大の謎といってもいいレベル。普通の男どもなら、あれは見逃さないと思うんだけど。できれば僕の手で…


「おーい! お前人の話聞いてんのか、コラ。」


そうだな、お前呼ばわりとかは暴言吐かれたら喜ぶ僕くらいにしか刺さらないかー。


「はいはい、聞いてますよっと。最近、いよいよEカップに到達したって話だろ?」

「違うし! ていうかなんで私のバスト知ってんのよ。ド変態。キモ。死ね。」


ブラがいつもと違っていたから、大きくなったんかと思ったら図星。

成長期のお姉さんは最高だなー。


「だいたい! こんなこと私以外にやったらそっこーで逮捕だからね!?」


私以外って、やってほしいかよ。かわいいかよ。

いや、ほんとにかわいすぎて困る。


彼女の赤面を拝みながら歩いていると裁判所の出口まで来てしまった。


捕まったときに味わえる最高の時間が終わってしまう。

本当に、僕を「捕まってもいい」だなんて思わせないでほしい。


「じゃあな。」

「ええ。」


もう会うことはないだろうと檜原は思っているのかな。

まあ、いつかきっと。


彼女の顔がだんだんと赤くなっていったのは僕が墓場まで持っていこう。



あっ、そういえば連絡先聞くの忘れたー!!!

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