第1915話 母親がブラコンかぶれ

事務所の入るビルの裏手にある小学校の


下校中の低学年の列をなんとなく眺めていてギョッとした


120センチくらいの子どもの集団に、どう見てもデビュー当時の髪型の久保田利伸がいる


まるで首だけすげ替えたみたいに顔だけが久保田利伸


いや、そういった"成長に関する病気"なのかもしれないと思い直したが


顔だけ久保田利伸くんは、友達とともに歩き去っていった


ちょうど校門に顔見知りの女の先生が立っていて


俺に気づいて会釈してこられたので、道を横断して先生に近づく


「こんにちは。さっき歩いていった生徒さんの中に、デビュー当時の久・・・」


「あ~中西圭三くんでしょう?彼、目鼻立ちがしっかりしすぎて遠目からみると大人顔なんです。近くだと普通に子ども顔なのに笑」


「久保田利伸じゃないですか?」


「えっ中西圭三ですよぉ~笑」


「まぁそんな、大人が子どもを揶揄しちゃダメですね、ごめんなさい」


だが子供同士では「ボビー(オロゴン)」と呼ばれて人気者らしい


「ちなみにアフロの頃は「副島淳」似でしたよ」


ア、アフロ??

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