第1522話 その意味合い

普段、24時間営業の酸素カプセルの店を利用している

https://kakuyomu.jp/works/16816927860625905616/episodes/16817139554937650374


有人の営業時間はAM10時〜PM8時


それ以外の時間は、利用者がカードキーを使って入る


先日、朝5時にカードを使って入店した


3台あるカプセルの1番手前に硬貨を投入し、入る


5分ほど経ったころ、入口の方から声が聞こえてきた


「やだ〜もう〜」

「慌てんなって」


いるんだよこういう男女、どちらのカードか知らんが、ホテル代わりに入ってきたんだろう


が、カプセルが一台使われているのに気付いたのだろう、その会話のあと物音がしなくなった


ん?

帰ったのか?


あるいは何処かに潜んだか


なんだか朝の爽やかな気分を害されたぞ


折角リラックスしかけていたのに、カプセルの外が気になって仕方がない


いつもより長く感じた30分が経った

カプセルを開ける


人の気配はないが、まだ何処かにおるんやろうか・・・と


カプセルを出ようとして、足元に何か置かれているのに気付く


なんだ?

お菓子か?


小さなピンクの個包装を拾い上げると


「ほんの気持ちです」と印字されたクッピーラムネだった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る