第780話 パンどろぼう
俺はやったことないが昔、幽霊自転車が流行ったことがある(流行ってないか)
幽霊自転車というのは、途中まで漕いでその勢いで自転車を投げ出すってやつだ
誰も乗っていない自転車が走ってきて倒れるため、ドッキリ効果抜群という、しょーもない技
さて先日、図らずしも幽霊"エレベーター"を誘発してしまった
部屋を出て3階からエレベーターに乗り、1階に着く
扉が開いた瞬間
「あ。」
忘れ物を思い出し、即座に3階ボタンを押す
扉が閉まり、3階まで戻る
部屋に戻り忘れ物を取って、またエレベーターに乗り込み1階を押す
1階に着き、扉が開いてロビーに出ると
ウチのマンションで1番重鎮のF夫婦がロビー居られて
「あっTくん!さっきね!エレベーターが付いたら『あっ』と聞こえて誰かが降りたのに、見えないの!姿が無かったの!」
お二人で慌てふためいてらっしゃる
「あっそれは僕が・・・」
旦那さん「でもその『あっ』て声がほら、この前亡くなったそこの居酒屋の爺さん!あの爺さんなの!なあ?!」
奥さん「そう、そう・・・◯◯さん、成仏できなくて徘徊してるのかなぁ可哀想に・・・」
「最近パン屋さん(1階に入った店舗)が、明太子フランスの数が合わん合わんって言ってたの。あの爺さん和食やってる割にほら、フレンチ好きだったし」
「生前食べときゃ良いのに・・・生きてる若い子たち(パン屋の夫婦)に迷惑かけちゃダメよねぇ」
俺のせいであらぬ濡れ衣を・・・
ていうか明太子フランスってフレンチじゃないし・・・
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