第774話 ブラインド
さっき乗ったタクシー
運転席と後部座席の間が、半透明の厚手のビニールシートで区切られていて
更にそのシートには「除菌・抗菌」「お忘れ物にご注意ください」等のシールが10枚ほど貼ってある
おかげで全く、前が見えない
「タクシーなかなか来なかったでしょ?」
「えっ?まあ・・・」
「お客さんこっちの人じゃないね」
ん?どこから見てんの?
「今週末から3日間◯◯の祭りだから。あちこち車だらけで。あ〜ほら、前のあれもね。皆◯◯向かってるんじゃないかなぁ」
あれってどれよ
見えないんだよ
「あ〜。あの橋もほら、進んでないでしょ?迂回します?」
どの橋だよ
見えないんだよ前
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます