第698話 じゃあ今やれよ

汗をかく前提でランニングに出掛けたり


草刈りで庭仕事をする、と決めて外に出る場合などは


いくら汗ダラダラになろうが、気にならないものだ


早乾性に優れたTシャツなどを来て、こまめに水分補給して熱中症にさえ気をつければ


真夏LIFEも、快適とはいかなくとも太陽と共存していける


ただなぁ


汗ダラダラになって、その帰りスタバに寄るのも良いけとさぁ


フレグランス振りまくって汗かくのはヤメなさいよ(;´д`)


「相当、臭いますね」


今しがた、一緒にJ社長(♯556)https://kakuyomu.jp/works/16816927860625905616/episodes/16816927862885623709の実家の農家に野菜を戴きに参上していたU部長が苦笑いする


「コーヒー飲んだらすぐ出ましょう、はた迷惑ですよ」


「せやろ・・・あれホンマ、本人らは臭い気付かんのかな?」


声をひそめながら、隣のテーブルに腰掛ける、ランニング途中のセレブ系カップルをクイッと顎で指す


「"あれ"って?"これ"ですよね?」


U部長は足元の黒いビニール袋を指差す


大量に貰ってきた春蒔きの夏パクチー。

別名、カメムシソウ。


さて。


1988年、二十歳の時に、「異人たちとの夏」という映画を観に行った


主演の風間杜夫がトレンディ俳優として全盛だった頃の映画だ


この映画、親に対し


「生きてるうちに、もう少し伝えたいことがあったのにな・・・」と


少なからず後悔してらっしゃる方々には、何かしら響くのではなかろうか


今でもふと、観たくなることがある


最期の名取裕子の"くだり"がちょっと残念だが・・・


パクチーを貰った数日後、J社長とその話になった


J「わかるなぁそれ!俺もあの時、もっとこう言ってやれば良かったなぁ、もっとこうしてやればよかったなぁと・・・戻せない時間ってやつが恨めしいよ・・・」


アンタの御両親から日曜にパクチーいただいたところだが。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る