第664話 たまごっちからの

3年前だったか


大阪梅田のヨドバシカメラの入口で、待ち合わせのために立っていると


同じく待ち合わせだろうか、2mほど離れて立っている若い女性が


何やら先程からピンクの小さく丸いものを、ちまちま操作している(のちに「たまごっちみーつ」と判明)


そのうち若い男がやってきて、その女性のたまごっちをスッと取り上げる


「もしもし、あ、俺」

「ちょっと!返して~や!」

「もしもーし?電話遠いねんけど?」

「早よ返してーやー!」 


戯れ合いながら去って行ったのだが


それを見ていたおばちゃん2人が


「スマホてあんな小ちゃなったん?!」

「あんなん、トイレ流してまうわ」

「あんたホンマよう流すからな」

「そや~味噌もクソも一緒!」

「肝心なもんは大きすぎて流れへんのにな」

「あれは便秘で溜まっとったからや」

「便器詰まって業者呼んだ言うとったな」

「それはこの眼鏡落としたからや」

「・・・あんたそれ、うんこ付いとるで」

「前見えへん思たわ・・・」


「元・女性」だったとは思えない会話で


大爆笑しながらヨドバシカメラに入っていった

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