第661話 音量

ウチに泊まりに来ている孫息子から、たまに


「ジージ!大きいよ!」


テレビの音量を注意される


検診で「高音が聞こえにくそうですね」とは言われていたが


自分で気づかぬうちに徐々に劣化しているのだな・・・


先日、離島の宿でhttps://kakuyomu.jp/works/16816927860625905616/episodes/16816927861974946458


風呂から上がると、食堂からものすごい音が聞こえるので見に行くと


オーナーのオバー(92)が、ものすごい大音量でテレビを見ている


えっ?オバー耳遠かったっけ?


「おばー!ちょっと!おばー!」


声を掛けるとオバーが振り向く


「音!めっちゃデカない?!」


「・・・う~ん下げてもいいけどね!」


「じゃあ下げようよ!ちょっとウルさすぎるで!」


「ん~下げてもいいけどねぇ・・・」


「あーもう!下げるで!」


「あっ?!」


テーブル上のリモコンを掴むと、音量30から12くらいまで一気に下げる


その途端


『うん・・・んあっ・・・あんん・・・♡』


ギシ。ギッシギシ。


『あっんんん・・・ううん・・・あぁ・・・♡』


ギッシギッシ。


「何これ?どこから聞こえてんの?」


「この上。娘夫婦の部屋」



よう今までバレんかったな!!笑

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