第318話 なら途中で止めろよ

「Tさん、ウツってどんなかんじなんですかね」


運転していた宮里くんが不意に聞いてきた


「なんだ、どうした急に?鬱かぁ・・・前に聞いたことがあるのは、トンネル入って『あっ出口無い』って気付いたときに鬱になるらしくて、戻る道も判らなくなって、でも光・・・『夢や目標』が見えたら『あっちに歩けばいいのか』って脱出できるんだけど、いつまで自分は、この終わりのない繰り返しを続けなきゃいけないのかっていう 、気持ちの無間地獄に落ちてしまうと鬱は酷くなるって聞くなぁ。まあ結局、自分を追い込むのは、静寂を乱す1番の騒音は、自分自身の心の声やろうな。だから他人と競うのではなく自分のすべきことに専念した時、本当の静寂が心に訪れるのやないかな。雑音のない集中力が更なる高みへと人を突き動かす、というか・・・わかる?難しいか?」


「いやあの、どういう漢字書くのか聞きたかっただけで・・・」

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