稚内
SHOW。
白銀の市内
高校生なんだから、若いんだから大丈夫なんて
二月。氷点下の
今にも僕の
そして耳当てに、アイボリーのフード付きのロングコートを羽織る。
足元が重要で、この
ただ
まあ、一ヶ月もしないうちに卒業する予定だから、仕方ないし一日くれてやるくらいの
「はあ……」
建物の屋根も、民族の置物も、
「さっっむー」
フードを
仮に
「ん?」
「あっ」
それは突然、市内にある
この一面に
「
「……そうだけど」
「不良仲間発見」
「なんだ。やっぱり
そのボアロングコートの内側にはブレザーを着用しているであろう、中学生と勘違いされそうなほど
「フラは?」
「……
「はあ!? 違うしバカ!」
フラこと
というより、基本的に僕と横浜だけのときは富良野の話しかしない。
理由は
「というかお前、卒業出来なくなるかもしれない追試の前に
「ウネウネに勉強を教えて貰ってた」
「ああ……
「うん。もう寝るって家に戻ったけどね」
純喫茶『ウネムラ』の一人娘で、こちらも僕らの同級生、ウネウネこと
その畝村と横浜は、お互いを
一応僕は、コンビニの
だけど横浜は一度も見たことがない。
僕は別に、面倒くさいから呼ばないけど。
「とりあえずさみーから、早く学校いかね? あそこ
「……目的地同じだし、仕方ないね」
「仕方ないってなんだよ」
「はあ……才原か……——」
横浜が分かりやすく
「——悪かったな、僕なんかで」
「……ううん、色々と複雑だなって思っただけ」
「なんだそれ?」
「……歩きながら話そうかな」
そう言って横浜が僕の前を歩く。
そのちんちくりんの金髪を目印に、白い息を吐きながらついて行った。
「才原はさー大学に行くの?」
「行こうとしても、僕の頭で受かる訳ないだろ。今の時代、名前を書くだけで合格出来る大学なんてないし」
そんなものはもう、
「じゃあ就職?」
「……そう思って、親からお金貰って
ジャケットの
「——うわクッッズ野郎!」
「……むしゃくしゃして買った」
「こら
確かに横浜の言う通りのクズ行為だ。
でも。仮にそのまま流されると、何もかも
だからあのときは、スーツよりもアルバムの方が
「でも……なんか安心」
「……は?」
ちょっと横浜が何言ってるか分からない。
「大学も就職も才原の事を
「……えっと?」
「ウネウネ考えてる」
「……うだうだ、じゃねえのそれ?」
「さあね」
僕の指摘を無視して横浜は、
卒業単位取得の
稚内 SHOW。 @show_connect
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます