第6話 妖怪笛舐め

住宅地と少しばかりの緑の間に比較的新しく校舎デザイン賞をもらったその校舎に他の中学に比べて不良と呼ばれる生徒の姿は皆無に等しいほど無く、逆に、ある「妖怪」が姿を表していた 


ある日の放課後、野球部のDとKはある男に呼び出しをくらっていた 


呼び出しというより、集合というニュアンスで本人は呼び出していた 


何やら、その男いわく好きな女子達の笛を舐めるという事であった 


Dは普段女子達とは喋らないタイプのいわゆるムッツリスケベ 


Kは勉強もスポーツも出来て骨太で顔は至って普通であったが男女ともに人気があり 


一方、男は非常にドスケベで体育の時なんかはガムテープで抑えたほうがいいくらい下腹部をフル勃●していた 


一応パンツで挟んでいるのだがその様が異常でおへそ辺りにマイクを仕込んでるような様であった 


もちろんこの会の首謀でありKもDも従わざるを得なかった

     

集まるやいなや、各々に好きな女子の机の前に立ち男と各々の好きな女子の笛を舐めた 


Dに関してはディープに舐め、男はまるでフルートのように横笛スタイルで女子の笛を舐めた 



まだ良心のあるKは一切笛など触らず目の前の2人に呆れ返っていたが 

もう、やめようよ! 

お願いだからもうやめて下さい!と土下座した 


男はふと手を止め、D君、そろそろ終わりにしましょうか?と、品評会に立ち会ったフリーザのように言った 


この三名の中に侍はいるのかいないのかはわからない



しかし 



奴らにプライドはあるのか…。

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