第20話
もしかしたら、人は病んでいる時、もしくは思考に余裕が無くなったとき、二項対立で物事を考えるのかもしれない。
なんというか、何か自分にきっちりあてはまる答えを求めるために、思いなやんで考えるけれど、その命題「〜は〜である」を導き出した瞬間に思考停止し、それにすがる。「もしかしたら、私はカスなのかもしれない」と思った瞬間に、「あ、私はカスなんだ」と納得してしまう。やけにそのことに頑固に固執してしまうこともあるだろう。
それはもちろん、失礼ながら人間なんてカスしかいない訳だが、100%のカスも、100%のカスじゃない存在もいない。「私はカスだ」と考えるのではなく、「私は〜くらいカスである」と相対的に考えると、ややマシになるかもしれない。
これはまあ、メディアリテラシーにもあてはまる。「徴用工問題をでっち上げた」として一方的に韓国を叩くだけではなく、どちらがどれくらい悪いのか、それを見極めるのが大事である。
だが、その冷静な分析が非常に疲れること……。
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