プロローグ
「国一番のブサイクって……、あのルース・サントリナ辺境
私の言葉に、父は苦々しい表情でうなずいた。
同席していた面々は
信じられない。ありえない。
でも、どうやら本当のことらしい。
「つまり、ルース様に、私が
ああ、声が
表情を律することができない。
「ただのご
つい
ああ、どうしましょう。
私、今きっと今生で一番いい
しあわせすぎて
本当は、笑顔も引っ込めなくてはいけないの。
だって、今は、悪役
そんな場にはまったくそぐわなかったのだろう私の【ご褒美】発言からの満面の笑みに、まだ場のみんなは
……そんなにおかしかっただろうか……。
「ん、んんっ。失礼、取り乱しました」
気まずくなった私が
さっきのはなにかの
仕切り直すかのように
「ああ、いや、あまりに
「いえ、かまいませんわ。私、ルース様に嫁がせていただきます。先方がおっしゃっているように、一ヶ月後学園を卒業したら、すぐにでも」
私ががんばって表情を引き締めるあまり
今にも泣いてしまいそうだ。泣くことじゃないのに。
「し、しかし、サントリナ辺境伯は……、その……。いや確かに、人格
「かの方の姿は、私にとってはなんの問題にもなりません」
私が父の言葉を
いやあの、やせ
だって、この世界の【醜い】だの【ブサイク】だのって、ただただ【色素が
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