第2話
告白の嵐…
そして予想もしない出来事が起きた。
なんと学年一の美少女リエさんがオレに告
白をしてきた。
「あの、付き合ってください。」
と。
なんと⁉︎
でも、
う…ーん…。
たしかに美少女だし嬉しいのは、当たり前。
だけど…
だけどなぁ。
「あのさ…、気持ちは嬉しいんだけど…とり
あえず友達からって事でいいかな?」
「えっ、友達?なにそれ。」
「だってお互いよくどんな人か、まだわから
ないし。」
「なら、付き合いながら知っていけばいいん
じゃない?」
… … …
「あのさ、付き合うって事はキスとかもする
可能性だってあるんだよ?そこまでまだ、
想像できないっていうかさ。」
「ひどい‼︎私の事拒絶した人初めて‼︎もうい
い!」
泣きながら走って行ってしまった…
えっとー…。
拒絶…?
泣かせるつもりなかったんだけどな。
次の日廊下でリエさんにあった。
「昨日は、ごめん。」
「なんで謝んのよ。惨めになるからこれ以上
謝んないでよ。バカ‼︎」
バカ…。
バカか。
モテると美少女にバカなんて言われたりす
るんだな。。。
教室に戻って席につくなり隣の席の田川さ
んが話しかけてきた。
「あんたさぁ、リエ泣かしたんだってね。モ
テだすと男は、すぐそんなんだよ。」
フッ。
田川さんが鼻で笑った。
どんなんだよ…。
とりあえずぷよぷよから脱却したけど、こ
れから先どうするかなんて考えていなかっ
た。
なのでこのままを維持していこう。
程なくして席替えが行われた。
隣になる人は、必ず机を離してくる。
あの隙間を作られる前に自分から自主的に
離すようになっていた。
なので当たり前のように机を設置。
すると、ピタッ。
まさかの机をピッタリとくっつけて来たじ
ゃないか。
そうか。
もう鼻息荒くないからか。
セイラちゃん以来だな。
そしてそれからも体重と勉強を維持して、
高校に入学した。
彼女は未だに、いない。
よく告白されるけど、どうも付き合いたい
と思えないのだ。
オレってヘンなのかな…⁈
入学早々席につくなりどっと疲れが…
隣の席の人がまさかの田川さん。
同じ高校だったんだ…
しかもまた隣の席って。
「あ、また隣の席かよ。琢也とりあえずよろ
しく」
「あぁ、よろしく」
一応机を確認…
うん。くっついてる。
田川さんは、とにかくよく喋る。
オレが相手しないと後ろの席の子に話しか
けだす。
田川さんの後ろの席の子は、とにかくおと
なしく前髪が目にかかり髪は肩くらい。
ほとんど髪に顔が覆われていて顔がよくわ
からない。
でも、さらさの髪だ。
「私、田川よろしく。」
「こっちは、琢也。」
… … …
「あっ、津川です。よろしく…」
勝手に早速自己紹介をする田川さん。
ガラッ。
先生が入って来た。
とりあえず自己紹介しましょうと先生。
相澤さんから始まりきちんと一人一人を覚
えようと思っていたのに、とにかく田川さ
んが話しかけてくる。
あの人イケメンとか、あの子琢也の彼女に
いいんじゃないとか…
結局ほとんど自己紹介聞いてなかった…
まだ、夏じゃないのに蒸し暑い。
オレは、腕をまくった。
ジーっ。
津川さんがこっちを見てくる…
「ん⁈何?」
津川さんに聞いてみた。
すると、髪を顔で隠しながらふるふると首
を振る津川さん。
「二人で何話してんのー?」
田川さん…
「別にこれと言って特に話してないよ。」
「ふーん。そうなんだぁ。てっきり琢也が津
川さんにちょっかいだしてんのかと思った
のに。残念」
「なんで残念なんだよ」
「だって、琢也モテるのに全然彼女つくんな
いからさー。やっと女の子に目覚めたと思
って大ニュースって思ったのにさー。もし
かしてそっち系?」
「どっち系だよ…くだらない。オレで遊ばな
いでください」
「はーい」
そんな会話をしているうちにチャイムが鳴
った。
数ヶ月後
ガラッ
「よーし、じゃあこれから席替えするぞー」
「うぃ〜‼︎」
クラスが一気に湧いた。
席替えは、くじ引き。
まさか…まさかの一番前〜⁈
やだなぁー。
って言ってもくじ引きなんだから仕方ない
か…
隣の席は、津川さん。
「よろしくな。」
「うん…」
席が隣になった事で津川さんの胸の内に秘
めたおもいをオレはまもなく知るのであっ
た。
続く。
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