第201話 集結9

エリート宮廷魔道士がウミさんに詰め寄るがウミさんは至って冷静に答える。


「はい、人間ではないですよ。

 私は海の民の代表をしている海王と申します。」


シオンとリズの刻が止まる。


「イヤイヤ、そんなわけないじゃん。

 海王って伝説級のレアじゃん。

 ないないって‥。」


シオンは動揺したのか言葉遣いが変になっていた。


「いくら疑おうと、私が海王です。

 さすがにあまり疑われると気分が悪いですね。

 どうやって証明しましょうか‥。

 手から海水でも出しましょうか?

 ほら。」


ウミさんが指から水をチョロチョロだしてアピールする。


「そんなの私にも出来るもん。

 ほら。」


今度はシオンが指から水をチョロチョロだす。


ちなみに室内なので、指から出た水は床のカーペットを、濡らしている。


執事さんの眉がピクピク動いていた。


あれは怒っているのだと悟った。

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