第168話 幕間 朗報2
海王の手が震えていた。
それほど今回の情報は衝撃的であった。
まさかアノ忌々しい大岩が壊れるとは‥。
海王と呼ばれる女は昔を思い出していた。
父が海王として国民を守っていた頃のこと。
豊かな海で皆が幸せに過ごしていた日々のこと。
神々が人間に味方して、9割以上の国民が大岩によって海の底に閉じ込められてしまったこと。
閉じ込められた国民の命を守る為に自ら冷凍保存された父のこと。
残った者で細々と生活してきたこと。
父に代わって自分が海王になったこと。
サンマルの大岩が壊れるのならあの大岩を壊せるはず。
まずは情報が欲しい!
誰がサンマルの大岩を壊してのかを。
「何か情報はないのか?」
飛び込んできた男に尋ねるが何も知らないとのこと。
「あっ!」
飛び込んできた男が何かを思い出したようだ。
「大岩が壊れた原因調査に王都から調査団が来るとの事でした。」
王都から調査団?
原因がわかってない?
壊したのは人間じゃないなか?
サンマル?
最近その名前を何処かで聞いたような‥。
海王は焦る気持ちを落ち着かせる為にサンマルの事を思い出そうとするのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます