第53話 更に上

 赤いいっかくうさぎが俺に向かって突っ込んでくる。


『ちからため』に『すてみ』を被せた技だ。


さすがに直撃すると死んでしまうので、命懸けで横に飛んで逃げるが着地出来ず転んでしまう。


赤いいっかくうさぎは攻撃の手を緩めないので、俺が飛び込んだ場所に追撃を入れてくる。


『火炎放射』で応戦するが、軽く避けられてしまう。


『レベル5デス』を出すが、効果はない様だ。


赤いいっかくうさぎが左右に移動するトリッキーな感じで突っ込んでくる。


ヤバ、今度は当たりそうだ。


思わず目を閉じてしまう。


ん?


いつまで経っても痛みを感じない。


恐る恐る目を開けると、目の前でいっかくうさぎが魔王様にアイアンクローされていた。


「敵に攻撃されている時に目を閉じるバカはいないぞ。」


そう言うと魔王様は笑顔でいっかくうさぎの頭を握りつぶしてしまう。


ヤダ、魔王様カッコいい!

惚れてまうやろ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る