第9話 冒険者ギルドへ
宿屋を出ようとした時、初めて異世界の外の世界に出るのだと認識して少し緊張した。
思い切って扉を開ける。
目の前には広がるのは和風ではなく欧風な雰囲気な街並みだった。
足元は石畳が敷かれていて道幅も大きく、馬車などが行き交っている。よくあるRPGのスタート時点の町にしては大きいようだ。
ふと振り返って宿屋の看板を見ると『銀の匙』と書いてあった。
良かった。文字もきちんと読めるようだ。
文字も読めて安心したので、向かいにある冒険者ギルドを目指す。
ギルドは木造の二階建てで、宿屋の何倍も大きかった。
看板には『冒険者ギルド サンマル支部』と書いてある。
なるほど、この町がサンマルと言う名前だとわかった。
さて、覚悟を決めてギルド中に入った。
意気込んでギルドに入ったが、特に冒険者に絡まれたりせず、出身地が不詳で怪しまれたりなどはなく、すんなり冒険者登録が終わってしまった。
要約するとギルドランクがGから始まってF→E→D→C→B→A→S→SSまであるとのこと。
Bランクからギルドの指名依頼が入り、断るとペナルティが発生する。
依頼にもランクがあり、自分ランクより上位のランクは受けられないようになっている。
また依頼に失敗するとギルドに聞き取り調査が行われ、内容によってはペナルティが発生し、最悪はランクの降格もある。
何の問題もなく登録が出来てので、受付の女性からGランクのギルドカードを受け取った。
うん、ここまでは順調だ。
まずは依頼を確認しようとボードに向かう。
ここでボードまで真っ直ぐに向かえば良かった‥。
この時の行動が後々の運命を左右するとは思いもしなかった。
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