起きたらクラスみんなが転生しちゃいました!〜公爵娘は無双する〜
抹茶レモン
私の知らない世界
「え?」
起きたら全然知らない景色が広がっていた。とても大きいシャンデリアにキングサイズくらいのベッド。目の前には可愛いメイドさんがいた。あれ、私普通の一軒家で寝たんだが。
「おはようございます。お嬢様。」
おじょーさま?それっていいとこのボンボン娘のこと??私が?
鏡を見ると私がいた。
とりあえずよくわかんないからメイドのされるがままにしとく。
ご飯を食べるために食堂に向かった。メイドが付き添ってくれるため、聞く手間が省けた。ドアを開くと見慣れた顔がいた。
「ハルネ!?」「ハルカ!?」
というびっくりした声がハモった。
なんと、私の親友がここにいるではありませんか。
お父さんらしき人が「どうしたんだ?二人とも。いつもに増しておかしいぞ?喧嘩したのか?」
お母さんらしき人は
「まあ、喧嘩するほど仲がいいって言いますしね。でもさすが双子って感じだわぁ!声が揃うなんて」
双子?私ハルネと双子じゃないんですけど。
食事後私はハルネと抱き合った。ハルネが
「一人で寂しかったよ〜!でもなんでここにハルカが?」
「わかんないよ……普通の一軒家で寝たはずなのに。」
「私もだよ。この後のスケジュール聞いてる?」
「なんか、魔法の練習だって。魔法使えんのか、この世界。」
「そっか、じゃ、行ってきなよ!」
私は自分の部屋に行った。ローブに着替えて魔法の講師がいる中庭に向かった。私と同い年らしい。
中庭に着くとそこに居たのは、マナトだった。
「マナト!?なんでここに……」
「いや、それ俺のセリフ……」
お父さんが
「なんだ、2人は知り合いなのか?」
と言う。ハルネだけでなくマナトもいるなんて。もしかしてだけど他にもクラスメイトがここにいるなんてことないよね……?
「実は俺たち、1回街であったことがあるんです。」
「そうそう!それで仲良くなったというかー」
「そうなのか。では、マナトさんよろしくお願いします」
そう挨拶してお父さんは立ち去った。
「というか、この世界名前と見た目はそのまま引き継がれてるんだね。不思議だわ……」
「引き継がれてると言うより無理やり組み込まれた感じない?だって赤ちゃんからじゃなくいきなり転生前の年齢だし。この世界は記憶でも改ざんされてるんじゃないか?」
「なるほど。とりあえず魔法教えてよ!使ってみたい!」
「わかったよ。上手く使えるかわかんないけど。属性?みたいなのがあるらしいぞ。」
「ポケモンみたいなやつか!」
色々試したところ私には氷と電気、治癒ができることがわかった。ちなみにマナトは炎、風。なんだこれ。完全にポケモンじゃないか。
数時間経ったあと、私は武術の練習をすることになった。その講師はミノリだった。ミノリは
「ハルカ穣、本日はよろしくお願いします。」
とお辞儀をして私を見る。私を見た途端目を丸くした。私もしたが。
「え、ハルカ!?凄い偶然!!」
「私もミノリがいるなんて思わなかったよ」
お父さんがいないから紹介する必要も無い。
「とりあえず、剣の腕見せて欲しいな」
「わかった。」
そういった途端、ミノリは対人模型を召喚した。すご、もう使いこなしてるのか。
「これに思いっきり打ち込んじゃって。普通の剣でね。」
それを聞いて私は剣を取り出す。剣は女性に扱いやすいようになっているのか軽くて扱いやすそうだった。そして剣は洗礼されたプラチナのような色だった。
「用意初め!」
その合図がかかるといっせいに私は動き出した。ちなみに前世(?)ではあまり運動できない感じだった。でも今はすごく体が軽い。剣を模型に振りかざす。模型はそれを盾で受け止めた。その瞬間火花が散った。そんなやり取りが10分くらい続いた。
結果は、私が盾を壊したことで勝敗が着いた。壊したのは剣ではなくて足だけど。
「ミノリ、どうだった?」
「初日で模型壊されると思ってなかった。素質あるじゃん。」
褒めて貰えた。嬉しい。
こうして、私の転生一日目は無事終了した。
部屋に戻り着替えるとメイドが紅茶を用意してくれた。
「この紅茶、リラックス効果があるんですよ。」
そう微笑みながら教えてくれた。その紅茶を口に含めるとぶわっとフルーティな香りが広がった。少し体も休まった気がする。
ご飯を食べてお風呂に入ると直ぐに眠りに落ちた。これからどうなるのだろうか。ハルネもマナトもミノリもいた。ってことはクラスのみんな転生しているのだろうか。ただ、今見られるのは出席番号偶数の人だけ。奇数の人もいるのだろうか。
そんな疑問が私の胸をつついた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます