世界一幸せなサルくん

@miya_0722

第1話 幸せなサルくん

 ある晴れた日、サルくんはおじいちゃんと散歩をしていました。

「今日も晴れてるね」

「そうじゃの。晴れとるの。」

「昨日ね、とても素敵な子に会ったんだ」

「ほほお。どんな子かね。」

「きれいなドレスを着ていてね、それはもうこの世のものとは思えないほど美しいんだ。」

「ほお。その子に話しかけたかね。」

「話しかけれなかったよ。なんでだろう。」

「お前にとって、大切な人だからじゃろうな。」

「大切?初めて会ったのに大切?」

「傷つきたくない、傷つけたくないと思うことじゃ。」

「傷つくことは、大切だと思うことってこと?」

「そうじゃ。大切なものがあるから傷つくんじゃ。ただ大切だからそれは輝くものよ。」

「ふーん。そっかあ。」

そういうこともあるのかな、とサルくんは考えていました。

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