第98話 欠損修復は凄まじい2

 ミアプラを治したが、彼女はまだまだ別世界に思考が逝っているので、お姫様抱っこで脱衣所に連れて行き、待機していたエリシスに着替え等を託して次の娘を連れて行く。


 次は2番の商人の娘だ。名前はセッカと付けた。

 2番

 17才 

 79-52-80

 破綻した商人の娘

 奴隷歴3年

 赤髪ショート

 特技 計算と交渉

 性奴隷にしか見えない

 美人だが少し顔つきがきつい

 とメモをしていたな。


 彼女の体を見るとやはり酷い。最早見慣れて来た為か、治すのが当たり前に思っているのか不思議と怒りは湧かない。またもや壊れてきたのか、感覚が麻痺しているのか、心にブレーキが掛かったのか?ふと気が付くと、こいつ惨めだよな!と冷めた目で見ていた。それでも理性は治してあげなきゃと思い、治すと確実に己の信奉者の出来上がりとなるのだろうなと淡々として進めている。

 

「いかんいかんゲスモード発動以下だ。人間として駄目になりつつ有る。ちゃんとこの子に何が有ったのかを受け入れて、新たな人生を与えてあげなきゃな。この子の胸も大きくしてやろう。グフフフ。揉み応えのあるのがいいなあ」


 慣れてきた為かそんな事をつい心の中で呟くなど段々ゲスモードに移りつつも、やっていることは至極真っ当なのだが、目的がやはりハーレムうはうはな18才の思考で動いている。

 格好付けの為か、周りにはそれが目的では無い、欠損奴隷だけでも救ってあげたいというような普通の者では考え付かない、志の高い考えであり、聖人君子の如く振る舞っているように見えるように孝動(行動ではない)した。結果的に女性達が心底惚れていき、ハーレムがドンドン拡大している理由の一つである。


 男の奴隷を買ったのは確かに執事要員や屋敷の警護要員が欲しかったのだが、根っこは女奴隷しか買わない単なるすけこましと言うのを己の行動で解消したかっただけなのだ。つまりパフォーマンスであり、カモフラージュでもある。


 結果論で言うと大当たりな行動なのだが、中身というよりも本質が違っている。

 今もこの後待っている刻印の儀が楽しみで仕方が無い。

 本来の45歳の志郎が思わないような事を普通に考えて実行をしている事実に志郎は思い悩む時が有る。


本能の赴くままに行動できる本当の18才だったらどれ程に楽な事だろうか。


 そんな俺も今はナンシーやセレナ達が癒やしてくれる。

 お陰で未だに正気を保っていると感じ取っている。つもりなのかもだ。


 長々と考えていても仕方が無いので治療を始め、優しく声を掛ける。


「貴女にセッカと言う名を与えます。これから手足と顔を復元していきますからもう少しの我慢です。今までよく頑張りましたね!」


 彼女の胸に手を当て回復を行っていく。顔つきが少し変わったりした。治療の時に、


「この子もう少し表情が柔らかかったら可愛げが有るよな!」


 治療の時にそう思っていたのが原因だと思う。


「もう少しおっぱいが大きかったら揉み応えが有るのだろうなあ、脚ももう少し長くて筋肉質で細かったら完璧だろうなぁ」

 

 等と雑念を持っていた為か、少し補正が掛かったようだ。

 そこにはきりっとしながらも優しそうな感じの以前の面影を残しつつ、俺好みに程なく近い美少女が!胸も一回り大きくなり、好みのサイズになっていた。ついつい手を伸ばして揉んでいた。


「どうだい?胸を触っているがちゃんと感覚は有るか?異常が無いかをまずは鏡で確認してくれ」


 鏡を渡して確認しているセッカを眺めていて、ついつい後ろから抱き付いてしまった。


「怖かったろう?悲しかったろう?辛かったね。ここは安全だから俺を頼ってくれれば良い。ここでは家族同様に皆を扱うつもりだからね」


 そう言うと、俺の手を左胸に添えてきた。


「あ、あ、あのでしゅね、治してい頂き感謝しましゅ。抱いて下しゃい。そのまま滅茶苦茶にして下さい。ランスロット様へ全てを捧げます。ですから性奴隷として捨てずに手元に置いて下さい。酷い事をしないで下さい」

 最初は呂律が怪しかったが、段々と落ち着いたようだ。それと自分がどうされるのかを覚悟を決めて言っている。前の主人から余程酷い目に遭ったのだろう。というか、このような状態、つまり何人もの罪なき者達を達磨状態にしている鬼畜なのだ。俺がそういう奴ではないのか?と恐れたのだろう。


「滅茶苦茶になんかしないよ。君を抱く時は恋人と同じように丁寧に抱くよ。それに性奴隷になんてしないよ。恋人や妾にはしても、性奴隷なんてそんな失礼な事を絶対しないから出来れば二度と言わないでくれると嬉しいんだ。大切に扱うよ!」


 優しくキスをしてあげた。


「体に異常は無いのかい?」


「はい。顔のラインが少し変わっていますが、変態貴族に殴られた所為でしょうか?自分で言うのもなんですが、以前より美しくなっていると思います。なんというにょか、私自身が顔もう少しこうだったらなと思っていたのが実現したって感じなんです。あと、そにょね、おっぱいが大きくなっているんです。ね、ねぇ、以前より大きいでしょう!私って胸が小さいのがコンプレックスで、これくらい有ったらなと思っていた大きさなんです!何故私の気持ちが分かったのですか?」


 先程からちょっと呂律が怪しかったりしたが、治療に満足をしてくれたようだ。

 泣いて抱き付いているので、背中と頭を優しく撫でてあげていると、息子に悪戯をされてしまった。


 等々あったがまだ立てないようなので、お姫様抱っこをして脱衣場に連れて行き、次の娘の治療に移ったのであった。

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