第47話 奴隷オークション
シェリーとナンシーの2人と別れ、別行動となると直ぐに奴隷商に向かい始めた。今回は手持ちのお金の全てを注ぎ込んでも大丈夫だったりするのだ。未換金の魔石を売ればかなりの金額になるので、それは明日でも大丈夫だろう。流石に食事が出来る位の小銭程度は手元に残すが、明日のオークションの前にどうしても奴隷商に行かなければならないと、行かなかった場合、後悔すると何故か胸騒ぎというか、警笛が鳴っている気がするのだ。
俺は期待と股間を膨らませ奴隷商に向かった。俺は聖人君主ではなく、単なるゲスである。この世界の奴隷は性的な奉仕も強制できるのだ。尤も今現在股間を膨らませていても、嫌がる女性を手籠めには出来ないと思う。
奴隷商がある所は、サーカスのテントのような大きいテントが有るので、かなり目立つ。そこがオークション会場だそうだ。
テントの周りを建物が取り囲んでおり、奴隷商の玄関に入ると40代と思われる燕尾服を着た男が出て来た。
「ようこそ王国公認アルバニア商会へ。ランスロット様、本日はどの様なご用件で?」
彼は名刺を渡してきた。まあ、読めないが。どうやら彼は奴隷商の主で、何故か俺の名前も知っている。
「明日のオークションに参加したくて来たが、俺の事をよく知っているんだな」
「何をおっしゃいますか。あのナンシー嬢の心を射止めた方としても、もの凄いスピードで登録から僅か1週間でA級に昇格した冒険者としても有名ですぞ。先ずはご案内致します。こちらに」
主の案内で奥の方にある建物に向かって行き、入り口で武器を預ける必要がある。武器を預けると、返して貰う時に必要な引き渡し証を貰う事になるので、身に着けていた短剣を預けた。
普通は主自ら案内の応対はしないのだそうだが、俺は有名人で特別扱いだった。
高額な奴隷だと5千万Gから1億Gになる事も有るのだそうだ。
また、当たり前の話だが、俺の要望を聞かれたので、女奴隷を希望すると。出来れば戦闘が可能なのが良い。気に入ればハーレムに加えるし、貴族が手放した屋敷を購入するのでメイドも欲しい等だ。
今回はオークションにかけられる女性の高級奴隷は8人だ。本来はもう4人いたそうだが、盗賊に襲われ死んだと言っていた。
「その盗賊を討伐したのは俺だよ。隷属の首輪を着けられた若い女が犯された後に殺されていたのを見たぞ」
その事は既に知っていたそうで、かなり有名な事件だったらしい。
お金の事についてだが、懸賞金が有るという事も知っていたので、嘘や隠し事は出来そうに無いな。
今回の高級奴隷は地方や他国からの奴隷になるそうで、護衛が付いている。展示スペースに行くと2畳位の大きさの牢屋に入れられており、白いワンピースを着ていた。
1人1人を紹介してくれた。
今回の目玉は16-18才で全員生娘。
元貴族の令嬢から戦災孤児など色々である。
今回は全てヒューマンで美人揃いだとの事。希望があれば2人までなら個人面談が可能で、これは何処の貴族も王族も同じだそうだ。また、奴隷となった時に強制的にレベルリセットを行う事が多く、少なくとも今回のオークションに掛けられる高級奴隷は全員レベルリセットをしているとの事だ。
ここでは奴隷は番号で呼ばれていて、牢に番号札が掛けられている。
俺は主からの説明を、一生懸命にメモを取っていた。
1番
18才
80−54−82
没落貴族の令嬢
奴隷歴2年
金髪碧眼
性奴隷にしか見えない。
顔は奇麗なのだが、能面
2番
17才
79−52−80
破綻した商人の娘
奴隷歴3年
赤髪ショート
特技 計算、交渉
性奴隷にしか見えない
美人だが少し顔つきがきつい
3番
16才
84−52−84
ブロンドセミロング
奴隷歴8年
特技水魔法と料理
農夫の娘
飢饉で口減らしにされた。
温厚そうな可愛らしい感じ
魔法が使えるのと料理はポイント高し
4番
18才
83-54-82
元騎士団所属
黒髪碧眼ショート
敗戦国の女騎士
特技 槍術、斥候
戦闘奴隷向け
顔はきりっとした二重の美人、男装が似合いそう
聖魔法を使える
奴隷歴4年
こちらの姿を見て値踏みしている
5番
16才
77−52−80
白髪ロング
敗戦国の神官
奴隷歴5年
聖魔法
薄幸美人
こちらと目を合わそうとしない
6番
17才
92-60-88
金髪赤目ロング
けしからんスタイル
奴隷歴4年
元盗賊
斥候とナイフ
粗野な感じだが、格好良い系の美人
7番
16才
80-54-81
赤髪ポニーテール
犯罪奴隷
土魔法、火魔法
毒入りの薬を売ったとされる
利発そうな学級委員的な雰囲気のカワイイ系
8番
17才
85-53-84
金髪ロングのオッドアイ
奴隷歴10年
片手剣、火魔法、水魔法、調理
戦争孤児
元商人の娘
世間知らずなお姫様チックな顔つき
儚げな美少女
中級も見せて貰ったが、戦闘に耐えられそうな者はいなかった。
オークションに関係の無い奴隷も見せて貰うも、目が見えなかったり、部位欠損の者も居る。美人もいるのだが状態は厳しく、この奴隷商にてオークションと関係なく扱っている高級な者を見せて貰ったが、性奴隷を想定していると思われる者ばかりだが、オークションが終わってからじっくり見たい。
4番と8番を面談する事に決めて、冒険に同行出来そうかの判断と、近接戦闘が可能か?それとも後衛向きなのかを確認する。それと、可能であればどれ位の強さかを確認するが2人共、特に問題は無さそうで俺がA級冒険者だというのと、明日まず間違いなく落札する、少なく共入札する旨を説明しておいた。
奴隷商に予想落札金額を聞いた。
4番が4千万G
8番が3千万G位だという。
因みに1番高いのは1番で8千万G位だ。
奴隷引換券について聞いたが、俺が持っていると伝えるともの凄く驚いていた。
滅多に出回らないそうで、ダンジョンでゲットしたと伝えた所、使い方を教えてくれた。要するに、目的の者がオークションにかけられている最中にチケットの使用を宣言するだけだそうだ。但し、チケットが使用されればそれで終わる。もし他の者に先に使われてしまえば、基本的にもう買えなくなる。
一通り話が終わったので、明日のオークションに来ると伝え、奴隷商を引き上げたのであった。
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