第32話 新人研修の始まり
朝目覚めると何故か裸のシェリーが隣で寝ていた。あれっ?寝る時には服を着ていたよな?と首を捻った。
「言っとくけど、まだ一線は越えていないからね。今はまだね!」
って誰に言っているんだろうか!?と俺は呟いていたが、遂に我慢が出来なくなり、その裸体に思わず激しく欲望の赴くままに手を出していった。そして目覚めたシェリーが受け入れ、一つに…
day7
ふと、目が覚めた。さっきのは夢だった。願望か欲求不満かな?下着の中がやばい事になっていたので密かにクリーンを掛けた。
シェリーはちゃんと寝巻きを着ており、俺の頭を抱えていた。そうすると落ち着くのだそうだ。暫くの間シェリーの心臓の鼓動を堪能していた。
だが、そろそろ起きないといけない時間になったのでシェリーを起こして着替えをしたが、シェリーは挑発するかのように俺の前で真っ裸になり着替える。いくら注意しても二言目には娼館は駄目!代わりに私を抱いてくださいという。わざとらしく眺めていても顔色一つ変えず、どちらが先に音を上げるのかな?といった感じだ。大抵俺が負ける。というか勝った試しがない。
身支度を済ませてか食堂でら朝食を食べ、少し早い気もするがギルドに向かった。
ギルドに着くと先ずはナンシーに挨拶をしたかったので受付に行く。しかし、残念ながらカウンターにはナンシーの姿が無かった。
残念だなぁと思いつつ、研修会場となっている会議室に入る。既に何人かの冒険者が居たが、女性の方が多いなと感じた。
そんな中、4人組のパーティーが目に付いた。先日グッディの所為でテーブルが吹き飛ばされた巻き込んでしまった方達だ。悪い事をした。
線の細い女顔の戦士風の男と、女性3人組だったと記憶している。
「先日はどうも」
俺の方が先に気が付いたので、俺の方から挨拶をした。
「大丈夫だったのですか?」
男と雰囲気の似ているというか、双子かな?といった感じの女の子に心配されてしまった。
少し話したが、受付嬢を庇って殴られた事を周りから聞かされていた。
「紳士の鏡ですね。こんな彼氏が私も欲しいな」
そう言われちゃいました。
全員シェリーと同じか少し下だった。高校1年生位かな?勿論今は手を出さないよ!俺はロリコンの気は無いから。
3人の美少女を連れて羨ましいな。というかけしからん。そう思いつつ既にこの子達は俺に惚れ始めたぞ!うへへへ!と下卑た思いが少し浮かんでしまった。
取り敢えずシェリーを伴い席に座った。参加者は俺達を含め全部で15、6人と行った感じで、取り敢えず今いる人数を数えてみたが、男性7名、女性9名だった。
講習会の開始を待っていると、俺の左隣に誰かが座ってきた。というよりも気配からナンシーだと何故か分かる。
そして座るとすぐに挨拶をしてきた。
「おはようございます!ランスロット様、シェリー」
「おはようナンシー」
三者で挨拶をした。わざわざ挨拶に来てくれたんだなぁと、先程受付にナンシーが居なかった事に対して少し不安だったので、会えて嬉しかった。ギルドでは様付けなんだな!そう思ったが実はそうではない事を知るのはこの後の事だ。
隣に座っているナンシーから漂う心地良い匂いにドキドキした。昨日はあんなに格好付けて婚約は知らずにした事だから無しとし、代わりに気障ったらしく交際を申し込んだ段階なのに既に俺の心はナンシーに奪われたっぽい。そして今日も両手に花である。
ふと思う。あれ?何でさも当たり前のようにナンシーはそのまま座っているのだろうか?よくよく見ると俺達と同様に冒険者の格好をしており、服の上に所謂ビキニアーマを装着しているではないか!
等と思っていると、どうやら開始時間が来たようで、本日の講師をする男性職員?が姿を見せた。
ギルド職員の殆どが女性であり、1階の受付業務に関わるスタッフに至っては全て女性だ。
数少ない男性がギルドマスターと戦闘講師、倉庫の解体スタッフ位だった。一応奥には男性もいるが、用心棒代わりに雑用や力仕事をする老齢の補助スタッフが数名いる程度で、俺的にはシニアの用心棒だ。
女性の比率が高いのは非戦闘職に女性や老人が参加しないと町の運営に支障が出るからだ。
また、受付嬢の採用基準は容姿端麗、算術、読み書きが出来るとの条件が有る。その為、美人だけではなれず、女性にとっては華形職業の一つ。そして、人気が有る為に倍率も高い。
冒険者に女性が多いのも、男女比率の影響と、より強い男性を求めてである。それと兵役に多く男を取られている影響もある。
また、パーティーを組んでいたら、そのままその男性+妻達のみというハーレムパーティーとなっている構成がわりと多いのだそうだ。
職員が挨拶をして一同を見渡しナンシーを見て驚いていた。
「おいナンシー、受付嬢のお前さんが何をしているんだ?」
俺も疑問に感じている事を尋ねていた。
「はい。ギルドマスターに今までに一度も講習会に参加していないだろう!?それだったら今日の講習に参加して来い!と指示をされたのです」
そう返答すると、あの人は全くとかぶつぶつと言っていた。
他の受講者達も人気受付嬢のナンシーが受講する事に驚いていたが、へー、ギルドマスターに言われたんだ!と皆頷き、講習が始まった。
カリキュラムは午前は座学、午後からは訓練場での戦闘訓練、魔石の抜き取り、魔物の解体実技、講師との模擬戦となる。
配られたテキストに沿って座学は行われ、冒険者の心得と、よくある採取依頼のノウハウ、魔物を殺した後に魔石を抜き取る事の必要性及び義務等を話していった。俺はテキストへ必死に日本語で書き記していった。隣にいるナンシーがなぞっているので、何処の項目を話しているのかというのは何となく分かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます