座敷童子のサヤちゃん

@youjiali

第一章 汚部屋のお姉さん

第1話 見知らぬ部屋

気がついたら部屋の隅に座ってた…


ぼーっとした頭であたりを見まわす。


闇に沈んだ部屋の中はこんもりした影が見えるものの定かには分からない…


チッ...チチッ  小鳥のさえずりが聞こえ始める。

朝が来たんだ…窓を開けてみよう…

立ち上がって窓の方へ歩き出そうとしたとたん、つまずいて倒れた。

うえ~なんなの…なんか足に引っかかったみたい...服?

なんかその辺いっぱいの服をよけながら歩いていきカーテンを開ける。


振り向いて部屋を見た...え~~何これ?

部屋中、服、服、コンビニ弁当のから、服、服、服、、

これって、いわゆる汚部屋ってやつ?


明るくなって頭がすっきりしたら気がついたけど、、臭くない?

…コンビニ弁当の残りが腐ってるんだ。

なんでこんなとこに居るのか訳が分かんないけど、早く退散しよう!

上手く服をよけ、すぐそこの玄関に向かって走り出す。


カチァとドアを開けて外に出ると、鉄骨の廊下に出た。

錆びついた手摺のすぐ向こうは小さな川で、ところどころゴミが浮いている。

どうやらここは古びた文化住宅の2階のようだった。

なんでこんなところに居るのかすごく疑問だけど、早く家に帰らなくっちゃ!

あわててタンタンと階段を降りて川と反対側の道に出た。




気が付いたら部屋の隅に座ってた…


えっ?えっ?なんで?道を歩き出したはずなのに!

思わずぼーっとなってしまった。

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