幼馴染って地位になまけてたら…
猫の集会
ずっと一緒だよね⁇
私の名前は優 ゆう。
隣に住んでいるのは幼馴染 慶太 けいた
産まれた時からずっとお隣さん。
幼稚園も小学校も中学も一緒。
慶太は、意外とモテるけど未だに彼女ナシ。
だから、私はよく慶太の部屋に入り浸って
漫画を読んだりしてる。
今日は、土曜日。
外は土砂降り。
暇だなぁ…
そうだ!慶太んちで漫画でもよーもおっと。
猫のミーもいるし。
「おばちゃん、慶太いる?」
「まだ寝てるから起こしてくれるー?」
「はーい」
ガチャ
うわー、寝相わっる
ツンツン。
「んー?こっちおいで」
起こそうとしたらいきなり抱きしめられた。
ギューッ。
えーっ。慶太ー‼︎
「ん…?ミー…⁈じゃない‼︎デカイ…」
ガバッ。
「優‼︎何やってんだよ!」
「そ、それは、こっちのセリフだから!」
「あ、ごめん。ミーかと思って…でもやたら
デカかったから…」
「さっきからデカイデカイって!」
「いや、マジで感触が…あの…わりぃ。」
「もーいいから早く朝ごはん食べて来なよ!
おばちゃん洗い物が終わらないって言って
たよ!」
「あぁ」
慶太は、ボサボサの髪を触りながら下に降
りて行った。
あー、びっくりしたぁ。
慶太がご飯終わるまで布団に転がってたら、
ミーが来た。
にゃ〜ん。
ミーは、なでなでをよく催促してくるおね
だりさん。
かわいいなぁ。ふわふわ〜。
ミーをなでてたら寝ちゃってた。
いつのまにか慶太が部屋に戻ってたみたい。
「無防備だなぁ」
ピンッ。
いったーぁ。軽くデコピンしてきた。
だから、いったいじゃんって起きようとし
たら、手をギュって握られた。
え?何…?
そしたら、小声で慶太が
「優、大丈夫だからな」
って言った。
えっ?何が大丈夫なの?
聞きたいけど、起きるタイミングが…
そこに、ペロペロミーが私をなめてきた。
ふふふ。
「ミーくすぐったいよ〜」
ミーのおかげで起きる事ができた。
でも、あの事は聞けなかった。
それから、普通に漫画読んだりして過ごし
た。
いつも通り、慶太の部屋に入り浸り生活は、
続いた。
でも、 中学二年になってその状況が一変
してしまった。
昨日まで慶太の部屋に入り浸ってたけど、
なんと今朝学校に行くと、慶太と学年で美
人と評判の雪さんが付き合い出したとみん
なが噂していたのだ。
昨日慶太何にも言ってなかったし、いつも
通りだったのに。
なんかの勘違いじゃないのかな⁉︎
そう思って余裕で過ごしてた。
だけど、放課後唖然とした。
なんと慶太が雪さんと一緒に下校していた
じゃないか!
噂は、本当なんだ…
慶太は、ずっと彼女なんか作らないって勝
手に思い込んでいた。
だから、すっごくショックだった…
しかも雪さん、髪はロングでサラサラ。
雪のように白い肌。
女の私がみてもうっとりしてしまう美人さ
んだ。
家に帰って窓の外をボーッと見つめた。
すると、多分雪さんを送って来たであろう
慶太が帰宅してきた。
ダダダ…
急いで階段を降りた。
そして、
「慶太!雪さん送ってきたのぉ?」
と、作り笑顔で言った。
無理矢理の精一杯の作り笑顔。
すると慶太は、眉間にシワをよせて
「おまえには、カンケーねーから」
って、真顔で通り過ぎて行ってしまった。
なんだよ!
初彼女できたからって急に冷たく当たりや
がってさ。
慶太のバカやろう!
バカバカバカー!
そう叫んでいっぱい泣いた。
あーあ、慶太の部屋にもう入り浸りするこ
ともできなくなっちゃったな…
それからは、あまり慶太と話さなくなった。
なんか、心にぽっかり穴が空いてしまった
みたい…
慶太と雪さんは、卒業までずっと付き合っ
てたみたい。
ずっと幼馴染だったけど、もう他人同然。
高校も私達は、別々になった。
私は、女子校だし。
高校に入ってからは、家は隣だけどあんま
り慶太を見かけない。
ってか、極力見ないようにしてる。
やっぱ辛いし…
それに、雪さんが一緒に慶太の家に入る所
なんてみてしまったら、心がえぐられてし
まうかもしれない。
ミーと間違えてでもいいからもう一度抱き
しめてよ。
慶太…
それから数ヶ月後
気を取り直してバイトでも始めるか!
早速バイトを初めた。
ファミレスで。
違う高校だけどバイト友達もできた。
名前は、美枝 みえちゃん。
その友達に
「どこ中だった?」
と聞かれたので西中だよと答えた。
「ってことは、白田雪と同じ中学?」
と…
雪さん美人だから有名なんだな…
「うん。そうだよ」
そう答えると、
「あの子、高校一緒なんだけどかわいいから
って男とっかえひっかえでなんか嫌な感じ
〜」って。
えっ?
じゃあ、慶太と別れちゃったのかな?
そして、みえちゃんが雪さんと慶太の付き
合った理由を教えてくれた。
そうなんだ…知らなかったよ。慶太…
バイト帰り、すっかり当たりは真っ暗。
いつもは、自転車なんだけど今日は雨が強
かったから、歩き。
なんか、不気味でこわい〜。
続く。
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