22 見えていない

 手触り、

 は、どこにいった?

 日常の、手触り、は、

 どこだ?

 斜に構えたわけでもなしに、

 気取って白けたわけでもなしに、

 見えなくなったものはなんだ?

 手触り、

 は、どこだ?

 どうしてこんなに、

 なにもかもが、

 遠いままなのか?

 こんなありさまで、

 詩のひとつだって書けるものか。

 なにひとつ、だれひとり、

 ほんとうは見えていない。

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