第16話 人を呪わば
人を呪わば穴二つ 誰もが聞いた事があるフレーズだろう
人を呪えば己に返ってくる、という言い伝えだ
しかし、あながち嘘ではないと思う
私自身運がない時代、運がない自分と自分を陥れた人間を一人一人呪った
なんでこんなに努力しても報われないんだ?とか何でこんなに運がないんだ?
とかだ
今死んだら絶対悪霊になるな。とか余計な事も考えた
しかし、人を呪っても良い事は起こらない、むしろ悪霊に好まれ周囲を黒い霧みたいに渦を巻く事がある
以前私を嫌ってた職場のおばさん達がいて何も話すことないから、無視ではないが話さないでいたらそれが癪に触ったらしく生き霊を送られた
香水プンプンさせ飲み屋上がりの老婆二人、60代ではスタイル、格好からすると決して60代には見えずスタイル、シルエットだけなら30代にも負けない2人がいた
一方その前日ライブで久々に100人という、素人にしては大きなステージを用意して頂き当時流行っていたヴィジュアル系ロックバンドを模してコピーバンドを編成してライブを行った
テーブルには地元に参入した大手企業さんが用意してくれたシャンパンや多過ぎるくらいの食事が用意されていた
普段の生活がとても暗いから華々しくて生きてる心地を実感した
ライブは大成功して、そのあとのビンゴゲームでは掃除機が当たり大喜びで帰った
その翌日出勤して、帰りにバイク事故に遭った
昨日の楽しい思い出に浸り現実を受け入れられず老婆2人と話さなかったのが癪に触ったようだった
昨日まではアウェイの地に招かれパーティーでもてなしてくれたのにその日は言わばホームで老婆に呪われる
救急車で大丈夫か?大丈夫か?と何度も顔を叩かれ目を覚ます
そう、いきなり飛び出して来た車を避けようとして転倒事故を起こし空調を舞い冷たくザラザラしたアスファルトに3回転くらい転がったのだ
そう、これが現実の世界だ
目を覚ました私は救急車に乗るのを拒否した、理由として明日からまた出勤しないと迷惑をかけるというクソ真面目な根性が邪魔したのだ
それが間違いであった
あれから数年その職場に居たがろくな事はなく通勤バイクも意味なく壊れた
調べると其処は何とも怪しい物件だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます