第11話10- たなぼた

「さっさとガトリングを回収してここを出ましょう……」


 時間もそろそろまずいですしね。


 ガトリングを回収しようとしましたがバレルは真っ赤に赤熱し、触れそうにありません。

さっきまで持っていたグリップもバレルの熱が伝わったのか溶けてしまっています。


 これでは触れませんね。

触らないとアイテム化できないのですがね……


 とりあえず冷めるまでこの惨状を見るとしましょうか。



 改めてゴーレムのいた方を見ると、地面と壁はボロボロになっていました。

 

 触っただけでぽろぽろ崩れていきます。

あのガトリングの火力を思い知りますね。


 ペタペタと壁を触っていると明らかに他とは違う崩れ方をする場所を見つけました。

どうやら奥に空洞があるようです。


「ふーむ…… ガトリングで壁がもろくなって崩れるようになったんですかね?」


 普通にここを攻略していたら見つけるのは難しいでしょうね。

――いや、私の攻略法が特殊なだけですか。


「もろくなったとは言えまだまだ硬いですね。 蹴飛ばして破れるようなものでは無いですね……」


 しばらくもろくなった場所を蹴飛ばしていると簡単に足が貫ける場所を見つけました。


――そのまま転がり落ちるのは計算外でしたが。


「わぁぁぁぁ!!!」



「つつつ……結構派手に転がりましたね……」


 起き上がりつつ周りの確認をしつつ何が出てもいいように初期装備のショットガンを装備します。


 あのガトリングに比べれば心もとないですがまあ何とかなるでしょう。


「ていうか何も見えませんね。 何か明かりになるようなものはないですかね……」


 アイテム欄を見てみると30センチぐらいの棒の先に空き缶ぐらいの大きさの光源が付いたライトが入っていました。


 というか帰ったら本格的に自分の状態を隅々まで見ないとだめですね。

いまだにスキルも見れてません。


 ととと、今はそんなことはいいんです。


私はライトの棒を操作して電源を入れます。


 電源が付くと、私の目の前には真っ赤な鉱石に光が反射し、当たり一面に光り輝いていました。


「すごい……」


 この鉱石は何なんでしょう。

さっきまでの探索ではここまで輝いた宝石のようなものはありませんでしたし、明らかにレアアイテムですね。


 2、3個回収し、アイテム名を確認しましょう。


【ルビライト水晶】


「―――これは……当たり……ですかね?」


 この宝石と同じ色と似た名前の宝石、ルビー。

 現実世界でレーザーの材料になる宝石です。

もしかしたらこの宝石が私のびびっと来るレーザー兵器の鍵になるかもしれませんね。


「でも作り方が分かりませんね…… 後であのおじさんにレーザー兵器の作り方を教わりますか。 あ、でもお金がないですね……」


 私は宝石を回収しながら金策方法を考えていると赤く光輝く宝箱のようなものにつまずきました。


 どうやら全く同じ見た目をしてたので気が付かなかったようですね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る