ヤンデレと隠れヤンデレ
猫と犬が好き
第1話
放課後。俺・
「きゃっ」
クラスメイトの
「西宮ごめん!大丈夫か? 」
俺はすぐに声をかける。
「あ、こちらこそごめんなさい……。前を見ないで歩いてました……。その、怪我は……?」
「俺は大丈夫だけど西宮、怪我は?」
「私は……痛っ! 」
西宮は立とうとするが足を押さえて痛がる。
「すぐに保健室に行くぞ!おんぶするから! 」
「でも……」
「いいから早く! 」
俺は語気を強めて言うとすみませんと申し訳なさそうに言って俺におぶさる。
「あの、重くないですか? 」
「全然!軽すぎてちゃんと食べてるか心配するレベルだよマジで! 」
「ほんとですか……? 」
「本当だよ! 」
そんな会話をしていると保健室に着いたので中に入ると先生が帰り支度をしていた。
「どうしたの? 」
「俺とぶつかって足を捻ったみたいです」
「どれどれ。ふむ。確かに。湿布貼りますね」
保険室の先生が湿布を手に取り女の子の足首に貼ると冷たかったのか「ひゃっ! 」と可愛い声をあげる。
「はいっ、これで終わり。歩いて帰れる?親を呼ぼうか?」
「あの、その……」
「いえ。俺が送って行きます。ぶつかってしまったので」
ぶつかって怪我させておいて見捨てるという選択肢はない。
俺の辞書の中には。
「いいの?私の家、北猫ヶ丘にあるけど……」
「俺は中猫ヶ丘だから大丈夫」
北猫ヶ丘は俺の散歩コースだから何度も行ってるから道は覚えてるからな。
「……うん。じゃあ甘えてもいい? 」
「いいぞ」
※※※※
徒歩50分。着いた場所はアパートだった。
「それじゃ」
俺は踵を返そうとすると腕を掴んできた。
「ん?どうした? 」
「あの……ありがとね」
「いやいやお礼はいらないよ。俺がぶつかってこうなったんだから」
「それを言うなら私の前方不注意のせいで……」
あ。またこのパターンか。
「じゃあどっちも悪かったってことで」
俺がそう言うと佐久間君がいいならと納得してくれた。すると。
「あの、LANEのID交換しませんか? 」
「いいけど」
俺は交換した後、西宮の住むアパートを後にした。
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