もえる
火葬にいった
さっきまでそれがいた場所は何もなくなった
かなしさだけじゃない渦がぐるぐるする
なぜ人間は泣くのだろう?
悲しみを表すため?
心配してもらいたいから?
涙なんて流しても流さなくても変わらない
でも流してなかったら薄情者と言われ、悲しくなんてないのかと思われる
その場にいるそれと、どこにもいないそれは全く違うつらさがある
『君は今どこで何をやっているの?』
燃やしても灰になる、骨になる
だったらいっそ、と思ってもそれはやらない
例えそれが大切でもその場に置いておくことはない
結局人間はそういう生き物であり
それに気が付かずにかなしく感じている
『君は灰になって空を旅するの?
家の中でみんなを見守っているの?』
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