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今さら道順を覚えていないなんて言えないので、僕は分かっている振りをして勘で進むことにした。
でも空や星など方角の目印になるものが見えず、しかもどこも同じような洞窟内の景色が続いてるわけで、闇雲に進んでもうまくいくわけがない。正しい道が分かる特殊能力や方角が分かる能力でもあれば別だけど……。
結局、僕たちは散々迷った挙げ句、入口まで戻ってしまったのだった。ミューリエの冷たい視線がこちらに向けられている。
気まずくて何も言えない……。
「アレスよ、道が分からないなら正直に言わないとダメだぞ。命に関わる」
「……ゴメン」
「そもそもこうしたダンジョンでは
「うん、気をつける。じゃ、あらためて洞窟内を探索しよう。今度はきちんと
僕は道具の入っている袋から羊皮紙とペンを取り出し、そこへ行程を記録しながら洞窟の探索を再開させたのだった。
→6へ
https://kakuyomu.jp/works/16816927860513437743/episodes/16816927860514006758
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