僕は洞窟内の探索に疲れ果て、足を止めて壁に手をついた。


 激しく乱れる呼吸。頬を伝い、滴り落ちる汗。もはや一歩も歩けない。


 そしてその場にへたり込み、背中を壁に寄りかからせた時のことだった。


 突然、地面が揺れたかと思うとへたり込んでいた場所に落とし穴が現れ、僕は抗えずにそのまま転げ落ちていってしまう。


 もはや手にも足にも力が入らなくて、ただ落下していくだけ。


 真っ青な顔をして落とし穴を覗きこむミューリエの顔は瞬時に遠ざかっていき、照明ライティングの効果範囲も離れたのか、周囲は虚無の闇に包まれる。




 浮遊感と冷たく埃っぽい空気、反響する僕の悲鳴――。



 まだ下へ辿り着かないということは、この穴はシアの町を囲っていた城壁の数倍くらいの高さはあるんじゃなかろうか。


 まるで黄泉の世界にでも落ちてい――がふっ!



 ……っ……。


 …………。


 ……………………。



 BAD END 4-1

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