今、起きると

「誰か!助けて!きゅ、救急車を!」


 知らない誰かが、震えた声で叫んでいる。



 僕は、目を開き——

               ——驚いた。


「えっ」


 隣に血だらけの女の子が倒れていたのだ。



 助けようと、動くと——

            「——うっ」


 今まで感じたことのないような激痛が身体中に走った。



「君、動いちゃいけないよ!」

救急隊員だろうか、誰かに怒られてしまった。



そこで気づいた———




「僕も血だらけじゃん…」


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