第9話 かみ合わないふたり?ここねとらんの合わせ味噌!

 人類七十億、日本だけでも一億をゆうに超える人間がいらっしゃいますので、どうしたって『気が合わない人』ってのはいるもんです。だからこそ、心が通い合った親友との出会いはかけがえのないものなんですけどね。


 気が合わないからといって、決して『嫌い』な人間だというわけではありません。わたしも同級生に、なんかよくわからないクラスメートがいました。しかし、その人とはよく喋り、よく遊び、よくつるんでいた相手でもあります。わからない = 嫌いな人間ではなく、わからないからこそ、つぎの瞬間には親友になっている可能性があったりするのです。


 今回は、そんな『心の距離感』のお話になりそうですね。学校、職場、世の中には様々な人間関係があります。その集団のなかでどう自分を表現していくか? ――ここねとらんは、どのような関係を築いていくのでしょう。




 前回、らんが活動している『キュアスタ』の『ちゅるりん』を、外食アカウントからテイクアウトのお店を紹介するアカウントに変更した様子が描写されていますね。レシピッピが一同に集まらない環境をつくる、という意味で有効だったようです。やったぜ。


 アイコンも変更しようってことで、従来のナルトマークから別の候補を探しましょうと。で、えーさくら餅にピザ、唐揚げ定食にハンバーガー、ラーメンと……まあ食べ盛りでいいですねぇ。人間の代謝的な意味では、中学生あたりの時期がもっとも代謝が活発に行われています。なので、この時期はたっぷり食べてたっぷり運動して、身体をより成長させていくのは素晴らしいことなのですよ。ということで、らんちゃん、運動もしようね?


 あ、この文章を読んでるアナタも、たっぷり食べて、しっかり運動しましょうね?


 と、ここでここねとらんの『あべこべ』が浮き彫りなる会話が発生。いいぞもっとやれ。


 多様性っていうけどね、ほんとうに多様性ばっかり目指していくと、今のここねとらんのように、なかなか結論までたどり着かないっていうことがあります。なので、どこかでリーダー的人が『決断』する必要があるのですがぁ……決断する人には責任がついてきちゃうから、なかなか「〇〇にしよう!」と言える人がいなくなるっていうジレンマ。大人の事情ってやつよねぇ。


 閑話休題。さて、あべこべなおふたりは、この先どのように『心の距離感』を乗り越えていくのでしょうか?




 らんがひとり、ベッドの上で考えております。うん、この『自分がやった行動を後になって反省会』って、あるあるですよね。らんは感情が先走って、直感で行動に走るタイプのようです。対してここねは、脳を落ち着かせ理性的な働きを使うタイプのようですね。


 これ、心理学で言うところの『システム1・システム2』と似ている部分がありますね。人間の脳は膨大なエネルギーを使うので、普段は自動的な『システム1』を用います。らんのような直管型の思考回路になりますね。で、じっくり考えたり、テストなどで時間をかける時は『システム2』のモードに入るわけです。理性的で、より複雑な判断を行えますが、エネルギー消費が激しく、脳はこの状態を継続することを嫌います。


 いずれも一長一短。どっちが正しいってわけじゃないので、みなさんは臨機応変に活用していきましょう。


 ここねの「ウウン、ダイジョーブ」に複雑な心が伺えますねぇ。らんの(やべぇ気まずいメイワクかけちゃった!?)っていう態度も好きです。


 あ、なんだ? ――いきなり『おともだちDAモン』とかいうアニメが始まりました。で、どこか『パワーパフガールズ』を思い出させるキャラクターが、仲良しさんを演出する会話をしておりました。ここねはコレを題材に『おともだちとの付き合い方』を学んでいるようですね。


 おともだちなら、意見を合わせなきゃ――この想い、たしかにチームワーク的な意味では重要な考え方だったりするのですが、これちょっと『落とし穴』があったりします。


 意見をとありますよね。これこそが落とし穴です。この思考回路、まず『友だちと付き合う時は、自分の意見を抑えて同じ行動をしなければならない』という思い込み、価値観を抱えているのでしょう。こういった思い込み、個人的には『認知の歪み』とか『スキーマ』なんて言葉を思い出しますが、まあとにかく良い傾向とは言えませんね。とくに『やらなくちゃいけない』という使命感は、本人にとって強いストレスになります。互いを尊重しつつ、自らの意見もしっかり表現していきたいですね。


 臨床心理において『相手を尊重しつつ、自分の意見をしっかり表現する』という訓練を『アサーション・トレーニング』と呼びます。詳しく書くとプリキュアの感想じゃなくなるので省きますが、興味ある方は別のWeb小説投稿サイトにある『つれづれグサッ』をご参照ください。


 さて、妖精さんらがゆいに助けを求めております。ここねとゆいの『心の距離』を埋めるためのおいしいパーティーを開催するようです。良い傾向ですね。こういった第三者が仲介してくれれば、ふたりの間だけで話し合うよりスムーズに事が運びます。たのんだぜ、ゆい。




 一方、ヴィランのターンでは、新たな刺客『ナルシストルー』が登場しました。うわーお、マジナルシスト。アイテムの効果がきになるところですが、後々明らかになっていくでしょう。中の人が違うから、おそらく予想してた線ははずれかな?


 さて、女子中学生はタコをまるまる一匹仕入れての『たこ焼きパーティー』でございます。タコの空輸は草生えた。


 たこ焼き、もはやご家庭でできるようになったんですねぇ。あ、パムパムくん、思春期の女子中学生の机の下を覗き見とかやめなさいよ。イロイロあったらどうするつもりよ? ――わたしの思春期時代の机の下なんかもうアレだからね?


 あ、わたしの思春期についてはご想像におまかせします。


 おっとここで『価値観バトル』勃発です。なるほど、ここねは食後のデザート的なアレで、甘いものは後回しにするタイプかぁ。で、らんらんはなんでもがっつくタイプと。まあ、そもそもコース料理を普段から食ってる女子中学生なんていないでしょうけど、それは『プリキュア』だから無問題。


 そして、こういった『心の距離』問題における第二の関門。すなわち使のターンに入りました。これ、大人でもよくあるっていうか、大人こそあるあるですよね。


 おい和実ゆい、おまえボーっとしてんじゃねぇよ。


 ふたりに『なかよし』になってほしいと願う妖精たち。しかし、なかよしと『うまくいく』って、はたして同価かのでしょうかね? ――そして、パムパムは「なかよし作戦ツー」を発案。これは失敗フラグですねわかります。




 パムパムの作戦。それは『ふたりにコメコメのお世話をしてもらおう』というものでした。で、コメコメは木琴をポカスカしたりチョロチョロしたり、まあかわいいですね。わたし、ちょっと父性に目覚めそうです。


 が、ここでアクシデント。コメコメがバランスを崩し倒れそうになりました! あるき始めたばかりの子どもは、まだ頭部を支えて歩く感覚を学習しきっておりません。人間の頭はケッコー重たいもので、実際、この年齢の幼児が倒れる時は、頭から地面にごっつんこしちゃうシチュエーションがあります。いま中学生高校生のみなさま、数年先役に立つ情報ですので、ぜひ覚えておいてください。


 ここねは手で支えようとし、らんは機転を利かせクッションでキャッチ。大家族ゆえの行動ですね。その後もらんは熟練ママのごとくコメコメを扱っております。が、頭の中の『もしも』を拭いきれないここねと、ここねの言葉を軽くあしらうらんの間でついに火花が爆発! いいぞ、もっとやれ。


 あ、これ決して『ふたりがキャットファイトするシーンが見たい』とかいうね、特殊な需要からの言葉ではありません。感情を抑えていると、人間どうしても爆発する瞬間が訪れてきます。みなさん勘違いしないでほしいのですが、心はのです。ですから、怒りという感情、機能は必要なのです。それをガマンしたり、抑えようとすればストレスになりますし、気を使ってばかりであれば余計にモンモンとしてしまいます。


 怒りを感じたら素直に怒る。重要なのは、怒りをガマンすることではなくことなのです。もし、アナタが日々ガマンを強いられて、ストレスを溜め込んでいるというのなら、ぜひ『アンガーマネジメント』で検索してみてください。役に立つ情報があるかもしれません。


 ふたりのジト目、かわいい。あとここねの「ぱんだぁ」っていう言い方ね、とても好きです。で、こういう時に限って、プリキュアの敵役は現れるもんです。ということで、今回も元気にプリキュア出動しましょうね!




 いざ戦闘開始。苦戦からはじまるのはプリキュアの様式美です。そして序盤のプリキュアの連携に難があるのも毎度のことです。理論派のスパイシーと反射で動くヤムヤム。お互いハマれば最強なのですが、そのまでがタイヘンなのですよ。


 と、ジェントルーさん、もしや洗脳的なアレが解けかかっている感じですか? そしてプレシャスがおばあちゃんの言葉を思い出します。タイトルそういう意味だったのね。


 なんか、今回かわいい絵が多いなぁ。


 合わせ味噌について、ちょっと書いときますか。まあ言葉とおり『複数の味噌をあわせた味噌』ですね。味噌汁などに用いるわけですが、同じ味噌でも『米味噌・麦味噌・豆味噌』など様々な味噌がありますので、実はバリエーション豊かな可能性を秘めております。


 カレールーに使う香辛料をお好みで調整するみたいなもので、合わせ方によって互いの『良さ』を際立たせたりできます。当然、合わせ方によっちゃ逆効果になる場合もありますので、実践される場合、どの味噌をどの程度合わせたのか、逐一メモっておくようにしましょう。


 アナタの手で、ぜひ我が家自慢の合わせ味噌を開発してくださいな。


 さて、噛み合わないふたりは、合わせ味噌の用量でなんかいい感じにやってくれました。互いの考え方を理解し、それを自分のもともと持っている力に絡めて、より大きな成果を出す。これぞチームワークですわ。




 なんでも相手に合わせてたら、それこそ『イイ関係』とは言えない。ローズマリーの言葉、これは人類すべてに言えることですね――ちょっとまて。


 コメコメが立った!! (某クララ風




 えー、イロイロびっくりな展開がありましたが、次はいよいよ『新ウェポン』の登場ですね。プリキュアの新武器が登場するということは、お父さんの財布の中身が寂しくなる時期でもあります。しかし『ハート・ジューシー・ミキサー』って、なんだろ、ハートをジューシーにミキサー(物理)しちゃう感じですか? これでウバウゾーを木端微塵だぜ! みたいな。


 まあ、プリキュアですからそんな展開はないです。ということで、次回を楽しみにしつつ、今週もデリシャスマイルな心でやっていきましょう!

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