おっとり長女の1日!

 おっとり長女の朝は遅い。


「シャル姉!もう11時半だよ!起きて!」


 まったく起きる気配のない姉を起こしにイシュタルがやってきます。


「う〜ん…あと2年…むにゃむにゃ」


 シャルは時間の感覚も緩いです。


「だめ!毎日言ってるけど、私たち2人が起きた時に一緒に起きなよ」


 三姉妹はいつも一緒に寝ているのです。

 仲がいいですね。



 おっとり長女のお仕事の時間です。


「あら〜、この森もう半分も無くなってるわ〜。」


 人間が開拓を進め、伐採された森について確認しているらしいです。


「う〜ん…そうねぇ、開拓されていない平原の方向に少し木を生やしましょうか。それと、森の木も多少頑丈にしておきましょう。」


 応急措置程度の対応はしますが、これではキリがありません。


「…神託を下しておくべきかしらね〜。」


《ここ最近、森の木々を大量に伐採しての開拓が多くなっています。するなとは言いませんが、無茶な開拓のやり過ぎは自然環境が悪化します。少し控えるようにしなさい。》


「こんなところでしょう。」


お仕事はしっかりとするようです。



「「「いただきます!」」」

「今日は供えられてたお魚の塩焼きがメインよ〜。」


 晩御飯を作るのはシャルの仕事です。

今日の主菜は王国の港町で釣られたお魚の塩焼きです。


「シャル姉!すごい美味しい!」


 イシュタルが感想を言います。


「…」


 サリエルは無言でバクバクと食べ進めていきます。


「ふふっ。ありがと〜」


 シャルは微笑みながらそう言います。


 おっとり長女はこんな光景を見るのが何よりも幸せです。





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