早口言葉を練習しよう!

「マルクス・アウレリュ……マルキュ……マルクス・アウッ……マルクス・アウレリウス・アントニニュッ……っあ゛あ゛ぁぁぁっ!」

「教科書くらい黙って読めないのか、田中。世界史の勉強か? マルクス・アウレリウス・アントニヌス帝がどうかしたのか」

「あー! ばかばか山川、俺が必死で言おうとしてるのに、お前はさらっと一回で言ってのけやがって!」

「『言おうとして』? 『思い出そうとして』じゃなくて?」

「だって、見ろよこの名前。やたら長いわ、言いにくいわ、早口言葉に挑戦してくれと言わんばかりなんだもん。口で言えもしないんじゃ、覚えられるわけがないだろ」

「口で言えなくても手で書ければ、テストでは問題無いと思うんだが」

「ふふん。これはアントニニュッ……あー、コホン、マルクスからの試練だな。望むところだ、受けて立ってやる!」

「どうしてお前はすぐにおかしな方向へ脱線するんだ」

「まずは舌慣らし! 赤パジャマ青パジャマ黄パジャママジャパ! パジャマのパパはパパパジャマ!」

「舌慣らしってなんだ、マジャパもなんだよ。あとバナナのパパか……ツッコミどころが多すぎる!」

「びょーずがぼーぶにびょーずにじょーぶの絵を描いた!」

「一つも合ってない……いや合ってる? いや合ってない!」

「かえるぴょこぴょこ みぴょこぴょこ! あわせてぴょこぴょこ にぴょこぴょこ! ――え? おかしいな、ぴょこしかいないぞ? そんな、確かにさっきまで、もういっぴょこいたのに! ケロ彦さん、あたし怖い……!」

「お前の想像力のほうが怖い」




 ※本日のネタ元:「バナナのおやこ」森みゆき

 ※本来の早口言葉例:

 「赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ茶パジャマ」

 「坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた」

 「蛙ぴょこぴょこ三ぴょこぴょこ 合わせてぴょこぴょこ六ぴょこぴょこ」

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