睡魔に打ち勝つ努力をしよう!

「どうした、田中? 目が虚ろだぞ」

「眠いんだよ、山川、いつにも増して。昨日ついついゲームにのめり込んじまってさ」

「そんな状態じゃ、お前、授業中は絶対に寝るだろうな」

「おう、俺も確信が持てる。けど今日の古文、順番的に当たりそうな気がするんだよなぁ」

「この間も居眠りして、さんざん叱られてたよな。今日もやったら、さすがに先生がキレるぞ」

「うわ~! 怒られること以上に、みんなが『とばっちりくわせるな』って顔するのに耐えられねぇ! 山川、頼む、俺が居眠りし始めたら早急に起こしてくれ!」

「えー? お前、なかなか起きないんだよな」

「お願いだから! お前、俺のすぐ後ろだし、山川だったら居眠りしないし! どんな方法使ってもいいから!」

「……」

「山川?」

「今、俺、イチゴ牛乳しか持ってないんだけどさ」

「は?」

「一回でいいから、『寝耳に水』を実践してみたかったんだよな」

「山川君?」

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