異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った前世の知識は魔王級。家族には捨てられたけど、世界法則には気に入られた気がする。帰って来てくれと言われても、もう遅い。プログラム的呪文で最強無双~
第404話 ダンジョン攻略と、魔道具停止と、試運転
第404話 ダンジョン攻略と、魔道具停止と、試運転
相手はなかなか焦れないな。
武力では勝負にならないのは向こうも分かっているはずだから、うかつに動けないのは分かるけど。
いまスケルトンは、兵士に混じって運用されている。
「不味いよ。向こうは時間を掛ければ、絶大な威力を発揮する切り札があるんだって」
「リニア、情報に惑わされるな。仮にそういうのがあったとしても恐れることはない。こっちも威力だけなら切り札があるからだ」
どういう切り札なのか突き止めることが必要だな。
士官連中が嘘を言わされている可能性もある。
「はったりではないかもね。魔力の流れが陣地の中央に流れ込んでる」
マイラの流れを見る能力は侮れない。
魔力を集めているんだな。
これは上手くない兆候だ。
今のうちに蹴散らすか。
だが、相手の切り札が暴走なんてことになったら、目も当てられない。
相手は時間稼ぎしたいらしい。
「姿隠しの魔道具を使って、幹部の所に偵察に行くか。いや、危険だな」
「ここは手下を削るのが良いと思う。2体の裏切った魔王と決着を着けたら」
「賛成ですわ」
「いいかもね。ダンジョンなら好き勝手できるから」
「ここで待っているのもね」
裏切った魔王がダンジョンを作ったのは、時間稼ぎの意味があったのだな。
援軍のこない籠城は愚策だからな。
切り札とやらによっぽど自信があるとみえる。
「リッチと地竜のトプスのどっちから行く?」
「スケルトンの方が弱そう」
「ですわね。ワームは少し遠慮したいですわ」
「ワームも弱いが、どっちかと言えばスケルトンかな」
「弱点が分かっているスケルトンからが良いですね」
「全員一致したか」
となるとスケルトンの魔道具を止める魔道具を使わないと。
魔道具を止める魔法は前に作った。
それの応用でなんとかいけるはず。
import psutil
processes = list(psutil.process_iter()) # 現在実行されているすべてのプロセスを取得
for process in processes:
try:
p = psutil.Process(process.pid)
p.terminate() # プロセス停止
except (psutil.NoSuchProcess, psutil.AccessDenied, psutil.ZombieProcess):
# プロセスがすでに終了している、アクセスが拒否されている、またはZombieプロセスの場合、処理を続行する
continue
こんなのでどうかな。
これで目に入る全ての魔道具は停止するはずだ。
アスロン侯爵軍の陣地に行って全てのスケルトンを停止させてみた。
停止させた後に、ホログラフィの魔道具を作動させる。
呪いでスケルトンが止まったと言わせたのだ。
効果はてきめんだった。
なぜなら、火を起こすのにも魔道具は使っている。
灯りもだ。
その全てが止まったのだ。
「マイラ、陣の中央にはまだ魔力が流れ込んでる?」
「ううん。あっ、また流れ込み始めた」
切り札も普通の魔道具と変わりないとわかった。
さっきの停止で、ゼロからやり直しになったらいいけど、そんなにうまい具合には行かないと考えた方が良さそうだ。
これでリッチのダンジョン攻略が容易くなった。
魔道具が使えないのなら、リッチ側の戦力はガタ落ちだ。
「さっきの試験でリッチに魔道具停止の手段があると知らせたようなものです。不味くないですか」
「レクティは心配性だな。アスロン侯爵とリッチとの間に意思疎通がはかられてても、対策できないんじゃないかな」
「魔道具停止破りというのはないのですか?」
「ないね。再起動するしか手はない」
「油断する奴は意外にあっけなく死ぬ。スラムの鉄則」
「マイラも心配してるのか。信用がないんだな」
魔道具停止はEMPみたいなものだ。
防ぎようがない。
俺もこれを防ぐ手段は思い浮かばない。
魔道具の性質上、強制停止は絶対にできる。
何があっても止まらない魔道具は見たことがない。
たぶん魔道具停止をリッチにかましたら、リッチも死ぬ。
おそらくリッチのもとに到着しただけでこちらの勝ちとなるだろう。
リッチのダンジョンに明日挑もう。
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