第345話 城壁と、エアコンと、冷やす仕組み

 とりあえず、守りを固める。

 サバンナの街に防壁を作ることにした。

 ストーンウォールの魔法で簡単工事だ。


#include <stdio.h>

#include <conio.h>


extern MAGIC *stone_wall_make(float mana);

extern void stone_joining(MAGIC *mp);

extern int mclose(MAGIC *mp);


void main(void)

{

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 while(1){

  if(kbhit()){ /*何か入力されたら作る*/

   mp=stone_wall_make(100.0); /*石の壁を作る*/

   stone_joining(mp); /*石を連結*/

   mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

  }

 }

}


 こんな感じの魔法だ。

 リッツとベークが欲しがった。


「何に使うんだ?」

「家を作りたい。四方を囲まれていないと安心できないんだ」

「ラチェッタが嫌がるから」


 木の骨組みと葉っぱの家は嫌か。

 でもこの土地でそういう家が建っているのは理由があるんだぞ。


 リッツとベークの要望を聞いて家の壁を作ってやった。


「暑い」


 リッツとベークがギブアップだ。

 昼間、太陽に照らされていると石が熱くなって、夜になっても冷えない。

 屋根をもっと工夫すればとりあえず、換気は良くなる。

 で換気扇の魔道具を作った。


#include <stdio.h>

#include <conio.h>


extern MAGIC *blowing_air(float mana);

extern int mclose(MAGIC *mp);


void main(void)

{

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 while(1){

  mp=blowing_air(0.1); /*送風*/

  mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

  if(kbhit()) break; /*何か入力されたら止める*/

 }

}


 考えてみたら、熱を取る魔道具を作ったら良かった。

 換気扇の魔道具はそれはそれで使い道はあるんだけど。


 前に作った冷房がこれ。


#include <stdio.h>

#include <conio.h>

extern int thermometry(void);

extern MAGIC *suppress_molecular_vibration(float mana);

extern int mclose(MAGIC *mp);


void main(void)

{

 int preset_temperature=24;

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 while(1){

  if(thermometry() > preset_temperature){ /*温度計測*/

   mp=suppress_molecular_vibration(0.1); /*分子振動を少なくして、冷やす*/

   mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

  }

  if(kbhit()) break; /*何か入力されたら止める*/

 }

}


 温度の設定を自由に変えられるようにすることも考えたが、とりあえずはこれで良いだろう。

 エアコンは便利だが、人によっては体の調子がおかしくなったりする。

 なので売り出したりはしてない。


 リッツとベークは欲しがったが、クレームの嵐がくることも考えられるので渡すのをやめておいた。

 売るのは送風で我慢しておくんだな。


 氷を出す魔法ならお前らでもできるだろう。

 この世界の魔法はエネルギー変換と召喚魔法なので、上空の冷たい水蒸気を召喚してくれば、冷房もどきは作れる。

 ただ、その距離から召喚するのは魔力がたくさん要るけどもな。


「くっ、どうやって冷やしているかカラクリが分かれば」


 悔しそうなリッツ。


「なに、こんなことも分からないの。私には分かるよ」


 煽るマイラ。

 分子振動が分かっているマイラは凄い。

 細かいところまではマイラも知らないと思うけどな。


「熱交換機で冷やすというのもあるぞ」

「熱交換機?」


 キョトンとした顔のリッツ。


「熱は高温から低温へ移る性質がある。熱を移したら、部屋の外とかに排出する。研究してみろよ。きっと面白いぞ」

「やってみるよ。【熱移動】。あれ駄目だ。なんでだろう」

「研究すれば分かるさ」


 簡単な原理だがな。

 温められた空気を管に通すと、管の周りの空気を温める。

 そして、管の中の空気は冷える。

 これだけだ。

 これを部屋の中と外に設置すれば冷房ができる。

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