異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った前世の知識は魔王級。家族には捨てられたけど、世界法則には気に入られた気がする。帰って来てくれと言われても、もう遅い。プログラム的呪文で最強無双~
第342話 コネクタとベスへの課題、諍いと、問題解決
第342話 コネクタとベスへの課題、諍いと、問題解決
カクスイイの選挙は問題なく終わった。
もう、リッツ達の役目は終りだ。
「コネクタとベスで街を作れ。どうやるかはリッツがやってたのを見てたから分かるだろう。リッツと同じようにしてもいいし、自分の考えを入れてもいい」
「「はい」」
コネクタとベスは塩作りの魔道具の貸し出しを求めてきた。
それに、財産となる葉っぱの召喚魔道具だ。
extern MAGIC *food_leaf_summon(void);
extern void dry(MAGIC *mp);
extern int mclose(MAGIC *mp);
void main(void)
{
MAGIC *mp; /*魔法定義*/
mp=food_leaf_summon(); /*食べ物の葉を召喚*/
dry(mp); /*乾燥*/
mclose(mp); /*魔法終わり処理*/
}
こんな魔法だ。
葉っぱのお金の完成だ。
コネクタ達なりにディッブ人の意見を聞いているらしい。
塩も欲しいが葉っぱも欲しかったんだな。
木の柱はどうなんだ。
そっちはモンスター撃退の褒章に回すと。
なるほどな。
リッツより頭は良いらしい。
だが問題が発生した。
水撒き作業で諍いが発生したらしい。
「ナミハチニス!」
「何だって?」
俺はコネクタから状況を聞くことにした。
「仕事と報酬が不公平だと言っているんだ。半分しかやってない人も俺と同じ報酬だと」
「俺は口を出さないが、話は聞いてやる。話しているうちに解決策が見つかるのはよくあることだ。でどう考える?」
「確かに倍の仕事したら、倍の報酬が欲しいよね。でも出来ない人はさぼっているわけじゃないんだ。体が弱かったり事情もある。それに厳密にやっていたら、文官がいくらいても足りない」
「状況か良く分っているな。解決策は?」
「分かりません」
「報酬が決められないというわけか」
「お兄様、ここは報酬を決めなくていいのでは」
「どう言うこと?」
「分かりません。ただ、決められないのなら、決めなければいいかと」
「あるだろ。そういうやり方が」
俺はヒントを出してやった。
「ああ、オークションというか入札ですね。仕事の報酬を入札で決めれば良い。牧草地の管理も必要ですから、区画割りもやっておけば、一石二鳥です」
「それでやってみろよ。入札の魔道具は作ってやる」
散水仕事の入札が始まった。
大体の区画割りは均等だが、中には面積の少ない物もある。
頭の良い奴は事前調査して入札に挑んだようだ。
散水事業は滞りなく終わった。
仕事を放りだした奴とかもいたが、後払いなので問題はない。
さてこれからが正念場だ。
「困りました。リッツはディッブ人にある程度勇気を認められているようなんです。なので勲章の価値もあるようなんですが、僕達にそれはありません」
「戦士を動かすための別の手がいるわけだ。さあ考えろ」
「うーん、物で釣ると言っても、戦士達が欲しがる物は考えつきません」
「ヒントを与えてやろう。名誉欲を刺激するんだよ」
「名誉欲ですか」
「お兄様、戦士を騎士にしてしまってはどうですか。守ることこそが戦士道みたいに思わせるのです」
「どうやって」
「それは」
「方向性としては良いとおもうぞ。そういうのがあるだろう」
俺はヒントを出した。
「あったかな」
「ええと」
「仕方ない奴だな。土地の所有権を与えてやるんだ。権利のほとんどない貴族にしてやるんだよ」
「放牧権ぐらいは与えてもいいかも知れません」
「たしかに貴族は土地を守る権利と義務と名誉が与えられます」
「好きなようにやれ」
貴族と地主を合わせたようなこの制度は受けた。
戦闘の勝ち負けで土地の権利を移動できるようにしたのも良い。
ゲーム感覚で土地を奪い合い。
モンスターから土地を守った。
自分の土地を自慢したり飾り立てたりする奴が出てきた。
ディッブ人の新しい文化が生まれたかも知れない。
選挙が行われ、コネクタとベスの手から街の運営が手渡された。
成績を付けたくはないが、リッツの方が政治家向きだな。
ただしスキャンダルで失脚しそうだが。
コネクタとベスは官僚上がりの政治家だ。
ハプニングに弱い。
問題を隠蔽したりして失敗するタイプだ。
俺達は政治家になる必要はないな。
ベークは領地を運営しなきゃかもだけど、他のメンバーは必要ない。
俺は可能性が少しあるかな。
でもその時は問題解決は魔法頼りの力技でいくだろう。
現代ではないのでそれぐらいがちょうどいい。
ちなみにコネクタとベスが作った街の名前だが、ハラナスに決まった。
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