第296話 斥候と、ネズミと、パンを作る

 薬草の探索が進まない。

 ヒントがないのだから仕方ない。

 水分、土の栄養素、pH、日照時間。

 いろいろな条件がある。

 薬草に最適なこれらが分からないと、探しようがない。


 待てよ。

 難しく考えすぎだ。


 【火球】でもファイヤーボールが飛んでいくんだ。

 【紫に黄色模様の葉を探せ】でも探せるはずだ。


 但し、見える位置でないといけない。

 上空は駄目だ。

 木の葉があるから邪魔で見えない。

 木をすり抜けて移動するドローンみたいな魔法が必要だ。


 さっきの嘘判別を使った情報収集を思い出した。

 これを小動物に付けることは可能だ。

 小動物に魔道具を起動させるには、餌でつるのが一番だ。


 【紫に黄色模様の葉が見えている?】、この条件で嘘判別を掛ければ上手くいくはずだ。


「みんな集まってくれ」

「なになに?」


 みんなが集まった。


「集まったな。今までのやり方じゃ駄目なのは分かっているはずだ。で人数を増やそうと思う。何百とだ」

「どうやるの?」


 みんな首をかしげている。


「小動物に魔道具を付ける。それでそいつらを斥候として使う」

「おもしろそう」


 みんな賛同してくれた。

 罠を仕掛けネズミを捕まえる。

 レクティが頑張ってくれた。


「しかし、レクティはなんでこんな事を知っているんだ」

「使い魔にするにはネズミはちょうど良い生き物ですわ」


 視線を共有するんだったったな。

 たしかにネズミは使いやすい。


#include <stdio.h>

#include <stdlib.h>


extern MAGIC *magic_make(char *obj,int obj_size,int imege);

extern void magic_alchemy(MAGIC *mp,char *process_data);

extern int mclose(MAGIC *mp);

extern char liar_checks(char *q,char *str);


char bread[10]; /*合成する物質10立方センチ*/

void main(void)

{

 FILE *fp; /*伝言魔法の定義*/

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 char process[10]; /*工程データ*/


 if(liar_checks("紫に黄色模様の葉が見えている?",str)=='Y'){ /*薬草か判別*/

  fp=fopen("カニキクカ","w"); /*回線を開く相手を自分に指定*/

  fprintf(fp,"斥候1番、目標発見"); /*自分にメッセージとして送る*/

  fclose(fp);

 }


 mp=magic_make(bread,sizeof(bread),IMAGE_BALL); /*パンを魔法登録*/


 process[0]=WHEAT; /*小麦*/

 process[1]=CRUSH; /*粉砕*/

 process[2]=SIFT; /*ふるい分け*/

 process[3]='\0'; /*終わり*/


 magic_alchemy(mp,process); /*プロセスに従って錬金*/


 process[0]=WATER; /**/

 process[1]=STERILIZATION; /*殺菌*/

 process[2]=CRUSH; /*果物を入れる*/

 process[3]=FERMENT; /*発酵*/

 process[4]='\0'; /*終わり*/


 magic_alchemy(mp,process); /*プロセスに従って錬金*/


 process[0]=FLOUR; /*小麦粉*/

 process[1]=WATER_MIX; /*水*/

 process[2]=SALT_MIX; /*塩*/

 process[3]=YEAST_MIX; /*酵母*/

 process[4]=KNEAD; /*捏ねる*/

 process[5]=FERMENT; /*発酵*/

 process[6]=PUNCH; /*ガス抜き*/

 process[7]=FERMENT; /*発酵*/

 process[8]=BAKE; /*焼く*/

 process[9]='\0'; /*終わり*/


 magic_alchemy(mp,process); /*プロセスに従って錬金*/

 mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

}


 魔道具を起動するとパンが出てくる。

 その時に薬草があれば報せて来る。

 魔道具をつけたネズミが何百と放たれた。

 ネズミが見つけた時の追跡はリニア任せだ。

 犬以上の嗅覚があれば容易いはずだ。

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