作戦2 レディイザベラ誘拐

3人係りで霊安室で作業。

何とも墓荒らしをしているようで、あまり気分は良くない。

しかし、片棒を担がせるからと任せ切りにはできない。

移動し、顔をしっかり隠した。


「はぁ。で? 次はなんだっけ? 」

「レディ誘拐だ」

「それこそどうやんだよ」

「ヴィンセント、身長はいくつだ? 」

「え、ちょま……流石にミイラ取りになりたくない! 」

「上手くいかなかったら攫われてもらって、現地調査を頼む。……クスクス」


青ざめるヴィンセントに笑いを零す。

ロバートもしみったれた顔よりこっちのがいいはずだ。


「予想だが、レディは次の二週間後までは外出もままならないだろう。だが、それでは次の被害者が出ると憶測する」

「うへぇ……」

「もう出させやしない。だから、異母兄上あにうえにご登場願おう。犯人もだろうからな」

「あの変態呼ぶの」

「ヴィンセント、になりかねないぞ」

「あ、あの……」

「ドクターは信用している。少し複雑な話になるが、異母兄上あにうえがいるにも関わらず関係を持ち、側室を断って産んだのがボクだ。母親同士は険悪だが、兄妹仲は悪くないんだ。趣味は看過できないが」

「……あの殿下ひと、アレだからね」

「ということは……貴女は殿では───」

「陛下には認知されているし、せめてにしたかったらしい。ま、母が元々伯爵位を気に入ってるし、波風立てずに自由にしたくてそれも蹴った。だから、扱いはだ」


そもそもドレスなんてごめんだ。

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