死体の特異点、犯人の特徴、そして確信迫る憶測
「まず、『消えた死体たち』についてから話そうか♪ 」
「『消えた死体たち』? ……死体は常に一体にされているのか」
頭がおかしいと思わせる日常の繰り返しを行う公女に合わせたように一体。
「他は……」
「遺体はランダムで、次の二週間以内に消えている。予想できないし、毎日張り込んでも無意味。見張りが眠らされて意味が無いよ」
「どこに見張りを置いても、か? 」
「疑ってんの? 悲しいなぁ。・…客の振りから遠隔してる中継までぜぇんぶ潰されてる」
「……全員男か? 」
「あ? 確かにむさいくらい男しかいないな。女性じゃあぶねぇだろ」
ガタンと立ち上がってしまった。
「あは、あははははは! 」
「おっ、おい! 大丈夫か?! 」
「はは……、至って良好。むしろ、絶好調だ! 」
嗚呼、何か中途半端過ぎてイライラしていたところに欲しい確認ができた。
確信以外ない。
男性には恐ろしいほど警戒するくせに、女性には手を出さない。
「……確定。モンスターペアレントと判断」
「へ? ごめん、説明して? 」
「まだ成り行きは憶測の段階だが、───レディイザベラは公女様だからな」
「もしかして……あの頭硬い公爵が? だったら色々とマズイな」
「まだ可能性だ。レディイザベラは目の前で男が殺されたと憶測する───」
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