隣の席の琉宮くん観察ノート

安城 宇渡

プロローグ 隣の席の琉宮くんに告白

 ここに、一冊のノートがある。まだ何にも書いていない、真新まあたらしいノートだ。だが、今日からこのノートに毎日文字が書かれることになる。

 その内容は、


 隣の席の琉宮りゅうぐうくんの観察ノート


 ※※※


 時はさかのぼって昨日。私は、人気チャットアプリ・FINEで、ある人に告白する。その相手は、隣の席の琉宮りゅうぐう かいくんだ。

 私は、彼と同じクラスになった時、一目惚ひとめぼれしてしまった。

 顔面がんめん偏差値へんさちが高く、運動能力もよくて、勉強もできて、仕草しぐさが可愛くて、かっこかわいい存在だ。


『琉宮くん、ちょっといい?』

水谷みずたにさんからFINE送ってくるの珍しいね。

 どうしたの?』

『琉宮くん、私ね、ずっと、琉宮くんと同じクラスになった時から、好きでした。

 こんな私で良ければ、付き合ってください!』


 彼からの返事が遅い。私の心臓は緊張で心拍数が上昇している。その所為せいかは分からないけど、体がほてっている。


水谷みずたに 桃葉ももはさん、僕も正直言って、好きだった。是非、よろしくお願いします!』


 〜〜〜〜〜〜っっっ!!!!


 え、うそ?!?!オッケーなの?!?!


 やったあぁ!!!!!!!!!!!!


 私は心の中で叫んだ。

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