第95話 合格発表
「あ……。 あったわ」
「ちょ……先生! 私より先に、見つけちゃだめ!」
「だって、見つけてしまったもの」
今日は日曜日、国立大の合格発表。 時間は、十五時ちょうど。
先生のマンション、猫脚のソファ、私は先生のお膝に乗せてもらっている。 三分前からパソコンのF 5のキーを、何回も何回も、叩いた。
大学のホームページは時間ちょうどに更新されて、先生は私より先に、受験番号を発見してしまう。
「夕陽、おめでとう」
後ろから、ぎゅっとされる。 嬉しい、けど!
「もう! 私が第一発見者になりたかったのに」
「そんな、死体じゃないんだから。 夕陽がのんびり屋さんなのが、悪いのよ。 私、悪くなくてよ」
「べーだ。 先生、悪いもん」
むっとした顔を作る、先生。 先生の方を振り向いてあかんべをした私の舌に、軽く噛み付く。
「いでっ」
「夕陽が、意地悪言うからよ。 私、一番に見つけて、おめでとうが言いたかったんだもの」
「わ……分かってるもん。 夕陽だって、おりえちゃん大好きだから。 そのくらい、分かるもん」
ソファの上、先生のお膝の上、私は後ろから抱かれている形。 先生の悪い手は、私の胸をがしがし揉む。
「こらー! だ、だめだよぅ……」
「ふん。 ぺたんこね」
紺のトレーナーの上から、薄っぺらな胸を揉まれる。 日曜日の午後、この後は出掛ける予定もないから、ブラは外してる。
「うっ……。 ぺたんこ、おしゃれでしょ。 先生だって、似たようなもんじゃん」
先生だって、胸、大っきくはない。 まぁ、白くて、ちくびもつんとして、私よりずっとすてきだけど……。
「あら。 あなたより、大きくてよ」
「歳上だからでしょ」
「今、歳、関係ないでしょう」
耳をかぷっと、やさしく噛まれる。
「怒ったわよ」
先生は、今度は後ろから私を抱っこして、ベッドに連れて行く。 どさっと、雑に降ろされる。
「意地悪、しちゃうから」
「怖ぁい」
うそ。 私たち、にこにこで、遊んでるの。
あっ、でも、ママとケイには、すぐに連絡したい。 大学、受かったよって。
「ちょっと待って、先生。 ママ達に、合格したよって連絡しなきゃ」
「そうね。 お母様には、メール?」
私は、ズボンのポケットからスマホを出す。
「うん。 仕事だからね。 待っててね……。 よし、送った。 ケイは家にいるかな、電話、いちおう、しようかな」
「どうぞ」
先生は、ベッドの上で仰向けになる私の側に座る。
「もしもし? ケイ? 今、電話、大丈夫?」
「うん。 どうだった?」
「合格してたよ! ひゃっ!」
せ、先生! 冷たい手、私のトレーナーの中、キャミソールの下まで入ってくる。
「どした? 大丈夫?」
大丈夫じゃない。 先生は、私のちくびを親指と人差し指でつまんで、捏ねる。
「あっ、大丈夫、じゃない、あの、ありがと!」
「お、おう! 電話、ありがとうね! お祝いで、今度ご飯食べ行こ」
ありがと、またね、連絡するねと言って、電話を切る。
「こら! おりえちゃん! いけないよ!」
「いけなくないもの。 夕陽が
唇をとがらす、先生。 つん、と向こうを向いてしまう。
「もしかして、やきもち焼いてるの? ケイに」
「焼かないわ。 あなたじゃあるまいし」
「うそ。 先生、ケイにだけ、意地悪でしょ」
「ふん。 先生は、贔屓なんてしません」
「いや…… めちゃめちゃ、するじゃん。 夕陽のことは贔屓して、ケイに意地悪してるんだ! 夕陽のこと、大好きだから」
「知らないわ。 そんな事言う子には、もう何にもしてあげなくてよ」
「えへへ。 何にもしない、なんて、できるわけないもんね。 夕陽のこと、大好きのくせに」
「この! なまいきね」
先生は、私のほっぺたを左右ににゅーっと伸ばす。 お顔は、怒ったふり。
「なまいきだもん…… 大学生だから」
先生の首に腕を回して起き上がって、そのままキスをする。 大人だから。 最初から、舌、入れちゃうもん。
しばらく、舌を差し込み合う。 さっきまで笑い合ってたのに、めちゃめちゃ、えっちな気分になってきた。
「先生……。 おっぱい、したい」
「ふふ……。 いいわよ。 大学生になる、かわいい赤ちゃん。 どっちがいい? 右? 左?」
先生は、淡い黄色のセーターとキャミソールを捲る。 ミルクティー色のえっちなちくびが、つんと立っている。 早くしゃぶり付きたくて、くち、開いちゃう。
「左から……。 左は、心臓。 おりえちゃんのどきどき、いっぱい感じたいから」
「まあ、可愛いこと。 今日は合格のお祝いだから、私もたくさん、してあげるわ。 たくさんいかせてあげるから、ね、泊まっていって……?」
もちろん、泊まっちゃう。 明日は学校ある日だから、朝ご飯も作って、送り出してあげる。 その後は先生のベッドでおもちゃを借りて、めちゃめちゃ、ひとりえっちする……。
「合格したから、もう、ほんとに心配事、なくなった。 早くここに住む。 そしたら、毎日えっち、しようね……?」
先生の、つんととがったちくびを口に含みながら、おねだりする。 お顔を、ちらっと見る。
先生は、頭を撫でてくれる。
「そうね。 毎日、しましょ。 大学生になっても、ちゃあんと早く帰ってきて、たくさんたくさん、しましょうね」
どうしよ、大学、楽しみ……。
大学が楽しみなのか、二人暮らしが楽しみなのか、まぁ、絶対に後者だけど、とにかく楽しみだし、今日はもう、止まらなさそう。 二人とも。
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