風船

 言いたいことが

 パンパンに詰まった

 どんどん詰め込んだら

 ぱんっと音がして

 言いたくないことまで

 言ってしまった


 「そんなに詰め込んだらだめだよ」

 誰かがそう言って

 はじけ飛んだ欠片を

 そっと捨ててくれた



 大切な思い出を

 そっと詰めていく

 フワフワした塊になって

 宙に浮き出した


 そっと手を離したら

 風に乗り飛んでった

 誰かのもとへ


 今日も私は

 風船に様々な気持ちを

 その時の感情のまま

 詰め込んでいくんだろうな

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